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2005 年度 実績報告書

軟X線領域での酸素輝線を用いた宇宙のダークバリオン探査

研究課題

研究課題/領域番号 16340053
研究機関東京大学

研究代表者

須藤 靖  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20206569)

研究分担者 樽家 篤史  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40334239)
大橋 隆哉  首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (70183027)
佐々木 伸  首都大学東京, 都市教養学部, 助手 (80262260)
キーワードダークバリオン / 銀河間物質 / 軟X線分光観測 / DIOS / 酸素輝線 / ガンマ線バースト
研究概要

ビッグバン元素合成理論の予言する宇宙のバリオンの大半は直接観測されていないダークバリオンである。これらは、10万度から1千万度の温度をもつWarm/Hot Intergalactic Medium (WHIM)であると考えられている。本研究はWHIMからのOVII(561eV,568eV,574eV)ならびにOVIII(653eV)の輝線を観測することで宇宙のダークバリオンの空間分布をマッピングし、その存在量の推定から宇宙の熱史及び銀河系内での重元素分布と循環機構を理解する上で本質的となる理論的枠組みの構築を目指している。
今年度は、ガンマ線バーストのアフターグローを通じて、WHIMの吸収線を観測することでどのような宇宙論的制限が得られるかについて考察した。この観測は、次世代の大型X線望遠鏡であるXEUS規模の衛星でなければ実現できないものであるが、将来的には重要な方法論であることを示した。また、輝線を用いた相補的な観測はできないものの、吸収線観測だけに限れば数10個程度の明るいクエーサーが同様の方法を適用できるターゲットとなることもわかった。
これらはシミュレーション結果を利用し平衡条件を仮定した場合の計算であるが、それとは独立に、衝突電離平衡および光電離平衡の仮定をはずした場合に、WHIMの温度がどのような進化を遂げるかという非平衡効果についても理論的に考察した。
また、10月にはオランダ、アメリカ、韓国からWHIMに関する専門家を招いて3日間の研究会を開催し、有意義な議論を行うとともに、今後の国際協力の可能性について相談した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Galaxy clustering constraints on deviations from Newtonian gravity at cosmological scales2005

    • 著者名/発表者名
      Akihito Shirata
    • 雑誌名

      Physical Review D 71

      ページ: 064030

  • [雑誌論文] Panoramic Views of Cluster-Scale Assembly Provided by Subaru Wide-Field Imaging2005

    • 著者名/発表者名
      Tadayuki Kodama
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan 57

      ページ: 309

  • [雑誌論文] The Rossiter -- McLaughlin effect and analytic radial velocity curves for transiting extrasolar planetary systems2005

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Ohta
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 622

      ページ: 1118

  • [雑誌論文] Measurement of Spin-Orbit Alignment in an Extrasolar Planetary System2005

    • 著者名/発表者名
      Joshua N.Winn
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 631

      ページ: 1215

  • [雑誌論文] An Analytic Model for the Axis-Ratio Distribution of Dark Matter Halos from the Primordial Gaussian Density Field2005

    • 著者名/発表者名
      Jounghun Lee
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 632

      ページ: 706

  • [雑誌論文] Fourier phase analysis of SDSS galaxies2005

    • 著者名/発表者名
      Chiaki Hikage
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan 57

      ページ: 709

  • [図書] 一般相対論入門2005

    • 著者名/発表者名
      須藤 靖
    • 総ページ数
      186
    • 出版者
      日本評論社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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