研究課題/領域番号 |
16340063
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
鈴木 健 埼玉大学, 理学部, 教授 (10196842)
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研究分担者 |
吉永 尚孝 埼玉大学, 理学部, 教授 (00192427)
山口 貴之 埼玉大学, 理学部, 助手 (10375595)
大坪 隆 新潟大学, 理学部, 助教授 (70262425)
泉川 卓司 新潟大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (60282985)
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キーワード | 不安定核 / 入射核破砕反応 / 反応断面積 / 光学極限近似グラウパー模型 / 核半径 / 陽子スキン / 生成断面積 |
研究概要 |
本補助金の交付によって本年度はドイツ・重イオン科学研究所の重イオンシンクロトロンと核破砕片分離装置を使い陽子過剰な質量数72〜80のクリプトン同位体につき反応断面積の測定を研究分担者・研究協力者と共に遂行した。 すなわち、自然界に存在するクリプトン-80を1050MeV/uまで加速しベリリウム標的に照射する事によって、入射核破砕反応で生成される不安定核クリプトン同位体を取り出し、トランスミッション法を用いて望みのクリプトン同位体の反応断面積を測定した。 粒子識別には磁気剛性率(Bp)-飛行時間差(TOF)-エネルギー損失(ΔE)法を用いたが隣の同位体との分離が飛行時間差にして約200psしかなく飛行時間差測定の分解能が焦点となった。本研究では不純物との分離6σ以上に対応する飛行時間差分解能(σ〜20ps)を得た。また〜10kHzのハイレートで動作する原子番号識別用イオン化箱エネルギー損失検出器を開発(欧文誌に既報)、実験で使用した。 質量数72〜80のクリプトン同位体につき反応断面積は現在、解析中である。予備的な結果は安定核クリプトン-80よりも質量数の少ない不安定核クリプトン-72の断面積が大きく、光学極限近似グラウバー模型を援用して求めた不安定核クリプトン-72の核半径が安定核クリプトン-80のそれよりも大きい、すなわち陽子スキンの存在を示唆している。 また本研究では同時にクリプトン-80を入射ビームとした場合の入射核破砕反応で生成される種々の同位体(クリプトンKr;ブロムBr;セレンSe;ヒ素As;ゲルマニウムGe;ガリウムGa)の生成断面積も得ているので学会で報告の予定である。
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