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2004 年度 実績報告書

キセノンを用いた2重ベータ崩壊探索実験

研究課題

研究課題/領域番号 16340066
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

森山 茂栄  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (50313044)

研究分担者 小汐 由介  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (80292960)
竹内 康雄  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (60272522)
福田 善之  宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (40272520)
キーワード二重ベータ崩壊 / ニュートリノ / キセノン / 波長変換剤 / 真空紫外線
研究概要

本年度は、本研究にとって本質的な点から研究を進めた。
(1)アクリル容器の耐圧に関しては、すでに80気圧での耐圧試験が行われているため、根本的な困難はない。
(2)ダブルフォーカス型検出器に関しては、サイズがどの程度必要であるかの見積もりを続けている。これは検出器に到達する外来のガンマ線は二重ベータ崩壊の信号のバックグラウンドになるため、純水をためたダブルフォーカス型検出器のサイズを大きくし、遮蔽効果を同時に持たせることを計画しているためである。神岡鉱山内部に存在するガンマ線の測定値とシミュレーションを元に、検出器のサイズと設置場所の検討を行っている。
(3)常温の高圧キセノン液体がどのように発光するか、また光量がどの程度あるかを試験するために、高圧ガスを取り扱うガスラインの部品購入と組み立て準備をおこなった。最初に高圧ガスである液体キセノンをどのように扱うかについて、経験者を訪問し、高圧ガスの取り扱い及びガスラインの設計を行った。配管はすべて200気圧以上まで保持できるステンレス管で組みあげ、バルブも十分に耐圧のあるものを選定した。部品は購入し、組み立てる準備はできた。また、この装置を用いて発光量を測定するために、真空紫外線用真空容器を購入した。これは後述の波長変換材の研究にも有用である。これらの準備により、常温の液体キセノンを準備することが可能となった。また、この装置は冷却し、低温状態での液体キセノンの発光量を測定することもできるようになっており、発光量の相対的な比較ができる。
(4)波長変換剤は、この研究にとって欠くことのできない要素である。これまで海外の研究者が有効な波長変換剤を開発してきており、それらを応用する予定である。アクリルやポリスチレンに溶かし込む具体的計画を業者と話し合っている。来年度にはそのサンプルを製作し、上記真空装置に収める。さらに真空容器にはキセノンの発光波長に非常に近い172nm光照射装置を取り付け、光を入射し、波長変換された光を光電子増倍管で検出する。これにより波長変換が効率良く行われるかどうかの試験を行う準備を整えた。この装置は他にも、テフロンなど、液体キセノンを用いた実験でよく使用される部材の反射率などを測定することにも有用であり、来年度様々な測定を行うことを予定している。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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