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2004 年度 実績報告書

直線偏光ガンマ線による重水素の光核分解

研究課題

研究課題/領域番号 16340080
研究種目

基盤研究(B)

研究機関甲南大学

研究代表者

宇都宮 弘章  甲南大学, 理工学部, 教授 (00241167)

研究分担者 秋宗 秀俊  甲南大学, 理工学部, 助教授 (60319829)
キーワード直線偏光ガンマ線 / 重陽子 / 光核分解 / 中性子角度分布 / E1 M1 / ビッグバン元素合成 / レーザー逆コンプトン散乱 / 産業技術総合研究所
研究概要

重陽子は、温度10^9K程度のビッグバン初期宇宙で陽子と中性子から合成されるもっとも簡単な2核子系原子核である。この初期宇宙温度に対応するエネルギーでの重陽子合成反応では、陽子と中性子が軌道角運動量0と1の衝突を起こし、重陽子の基底状態にそれぞれM1およびE1遷移する。これまで、このエネルギー領域で、反応断面積の絶対値測定において2成分分離に成功した例はない。本研究では、産業技術総合研究所で生成されるレーザー逆コンプトンガンマ線を用いて重陽子の光核分解反応を誘起し、中性子の角度分布を測定することによって、2成分の絶対値を決定する。得られる光核反応断面積は、相反定理によって逆反応の合成反応断面積に変換される。
3年計画の初年度にあたって本研究のために、次のことを行なった。
(1)新レーザー(LD励起固体レーザー)の導入とレーザー逆コンプトンガンマ線の生成
(2)低エネルギー領域の測定に使用する中性子検出器の設計
(3)高エネルギー領域の測定に使用する液体シンチレーション検出器の固有検出効率測定
新レーザーは20kHsで動作させ、毎秒4×10^4個のレーザー逆コンプトンガンマ線を生成することに成功している。
低エネルギー領域で使用する中性子検出器は、ポリエチレン体系中にヘリウム3比例計数管を埋め込んだ遅い応答の検出器であり、EastとWaltonの設計になるものを基準としている。モンテカルロ計算により、9.9気圧、直径1.5インチ、有感長8インチのヘリウム3管を5本配置する設計を行なった。
高エネルギー領域で使用する速い応答の液体シンチレーション検出器は、産業技術総合研究所ペレトロン加速器からの陽子ビームを使って、中性子エネルギー565keV,5MeVで検出器の固有検出効率を測定する(2005年3月)。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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