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2005 年度 実績報告書

強誘電相転移と磁気相転移が同時に起こるRMn2O5の相転移の起源

研究課題

研究課題/領域番号 16340096
研究機関東北大学

研究代表者

野田 幸男  東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80127274)

研究分担者 木村 宏之  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50312658)
キーワード磁気相転移 / 強誘電相転移 / マルチフェロイック / 中性子磁気散乱 / 放射光X線回折 / 電気磁気効果 / RMm205
研究概要

1.平成17年度には以下のような実験を行い発表した。
(1)HoMn_2O_5でq_Mベクトル測定の中性子回折実験と磁場下中性子回折実験を行った。
(2)HoMn_2O_5の放射光X線回折実験をPFで行った。
(3)YMn_2O_5の放射光X線回折実験をSPring-8で行った。
(4)上記(1)-(3)の結果を国際会議で20分講演として発表した。
International Conference on Neutron Scattering 2005 at Sydny
(5)上記(4)のプロシーディングスはPhysica Bにすでに通り印刷中である。
(6)上記(1)の結果に関してoriginal論文として投稿中である。
(7)類似物質TbMnO_3の中性子磁気構造解析を行い、磁気秩序に誘起された強誘電分極の起源を明らかにした。すでに、PRLにoriginal論文として公開された。
2.概要
HoMn_2O_5の磁場下中性子回折実験の結果より、磁場により誘起される強誘電相領域では、磁気伝搬ベクトルは不整合相から整合相に相転移していた。つまり、磁場誘起強誘電相転移の起源は、磁気秩序側にあることが明確となった。磁気秩序と関係して局所的な歪みが磁歪として発生し、磁気伝搬ベクトルが不整合であるときはこの磁歪も格子変調として発生することが、放射光での実験により明確となった。この格子変調は、強誘電相では(1 0 1/2)の整合相となる。この格子変調構造では、測定される超格子反射強度が基本反射の7〜8桁弱いことが分かった。この弱い超格子反射を使用した構造解析により、酸素原子の変位よりもMn原子のc軸方向への変位が重要であることが判明した。ここで得られた原子変位と、強誘電相での自発分極の起源となっているb軸方向への原子変位との関係は未だ不明であり、来年度解明すべき課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Collinear to Spiral Spin Transformation without Changing the Modulation Wavelength upon Ferroelectric Transition in Tb_<1-x>Dy_xMnO_32006

    • 著者名/発表者名
      T.Arima
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 96

      ページ: 097202/1-097202/4

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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