研究概要 |
高温高圧下で岩石の電気伝導度を測定する場合,金属ジャケットで岩石試料を覆うことになる.そのような状態で岩石試料の伝導度を求めるのに,金属ジャケットを主に流れてきた電流と試料中心部を流れてきた電流を分離し,それぞれガードリングとセンター電極で測定するガードリング法を計画している.本年度は,センター電極で測定した見かけ抵抗から試料の真の電気伝導度を算出する係数を数値解から求めた.円柱形の岩石試料について,ラプラス方程式を満たすようベッセル関数を用いて電位を無限級数展開し,係数を適当な境界条件のもとに決定した.その結果,試料の長さが直径程度以上になると金属ジャケットを経由してかなりの電流が流れることがわかった.また,ガードリングに流れ込む電流とセンター電極に流れ込む電流を計算し,適切な配置を検討した.それらの結果に基づき,モジュールの再設計を行い製作を開始した.
|