研究課題/領域番号 |
16340127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
沖野 郷子 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (30313191)
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研究分担者 |
中村 恭之 東京大学, 海洋研究所, 助手 (60345056)
篠原 雅尚 東京大学, 地震研究所, 助教授 (90242172)
望月 公廣 東京大学, 地震研究所, 助手 (80292861)
富士原 敏也 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (30359129)
小原 泰彦 海上保安庁, 海洋情報部, 主任研究官
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キーワード | 中央海嶺 / 海底拡大 / デタッチメント断層 / 海洋コアコンプレックス / 国際情報交換 / フィリピン海 / パレスベラ海盆 / ヤップ海溝 |
研究概要 |
本研究では、パレスベラ海盆南部において地球物理学的・地震学的探査および岩石採取を行う研究航海を実施し、同海盆に特徴的にみられる非マグマ的海底拡大のプロセスを明らかにすると同時に、海盆南部の形成発達史を復元することを目標にする。16年度は、17年度に予定されている研究航海に備えて以下の研究を行った。 1、既存データの解析 パレスベラ海盆拡大軸付近の既存の地形・地磁気・重力の観測データを再編集し、基本となるデータセットを作成した。北緯15度の巨大デタッチメント断層では、既存の反射法構造探査のデータの解釈と地磁気異常モデリング、既存の岩石試料の分析を行った。これらの結果の一部は国内誌・学会で発表した。また、これまで調査の及んでいなかったパレスベラ海盆南端部について17年度の研究航海の計画(測線、試料採取点など)を検討した。 2、観測機材の準備 17年度に予定している観測のうち、曳航式磁力計に関しては淡青丸航海において曳航方法の実験等を行ったのち、ケーブルとウィンチの観測前整備を本予算で行った。また、当初予定していた小型圧力計(深度計)については既存の基盤を利用することに変更し、かわりに超小型の3成分磁力センサを購入した。また、岩石採取用のドレッジを制作した。 3、他の海底拡大系との比較研究と情報収集 他の背弧海盆と比較を行うために、マリアナトラフおよびラウ海盆のデータ収集・解析を行った。また、非マグマ的な海底拡大が現在起こっている南東インド洋海嶺のデータ解析を行い、きわめて非対称的な海底拡大が起こっていることを明らかにして国際誌に報告した。他のインド洋の中央海嶺における海洋コアコンプレックスについても、既存のデータ整理を行い、情報収集と意見交換のために国際中央海嶺研究計画のインド洋海嶺ワークショップに参加した。文献収集とその整理は研究補助者を雇用して実施した。
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