研究課題/領域番号 |
16340131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
須田 直樹 広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (10222069)
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研究分担者 |
石原 靖 海洋科学研究機構, 固体地球統合フロンティア研究システム, 技術研究員 (40232334)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 低周波微動 / リアルタイム / ATMOS / 自動検出 / 自動震源決定 / 豊後水道 / 「とても低い」周波地震 / 広帯域地震計 |
研究概要 |
本研究は西南日本で発生する「ゆっくり地震」を統一的に理解することを目的として行い、これまでに以下のような結果を得た: (1)深部低周波微動のリアルタイム自動モニタリング 高速ネットワークによるデータ通信を用いて配信されている地震波形データを解析して、低周波微動活動の自動検出と自動震源決定を行い、結果を公開するためのシステムを開発した。自動検出には、エンベロープ波形の最大相互相関を検定量とする二段階統計的検定法を用いた。また、自動震源決定には自動検出の際に計算済みである最大相互相関値を与えるタイムラグを走時差データとして、シンプレクス法で震源を探索する震源決定法を用いた。前年度はオンラインデータを用いてソフトウェアの有効性を確認し、システムの根幹部分を作成したが、今年度は結果の描画とWEBでの公開を自動的に行うシステムを開発した。これによって、深部低周波微動活動の自動モニタリングぶ世界で始めて可能になり、その結果は完全に公開されている。システムは完成以来約1年経過したが、順調に運用されている。 (2)豊後水道日振島に設置した広帯域地震計による微動に伴う「とても低い」周波シグナルの観測 豊後水道地域の微動発生域直上にある日振島に設置された広帯域地震計を用いて、低周波微動に伴う低周波地震による「とても低い」周波シグナルを多数観測した。豊後水道地域では、2004年9月から2007年1月の間に16回の低周波微動の活動が観測された。微動活動期の上下動記録に、2〜10Hzと20〜50mHz(周期20〜50秒)のバンドパスフィルターをかけた。前者が低周波微動の、後者が「とても低い」周波シグナルの周波数帯域である。両者の波形より、振幅の大きな微動と同時に「とても低い」周波シグナルが見られるか探索した。その結果、全16回のうち9回の活動期で「とても低い」周波シグナルが明瞭に観測された。観測できなかった活動期では、低周波帯のノイズレベルが高い、活動が弱く微動の振幅が小さい、振幅の大きな微動の際に遠地大地震の表面波が到達していた、などの理由で観測の条件が悪かった。本研究より、低周波微動は常に「とても低い」周波シグナルを伴っていることが推測される。
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