研究課題/領域番号 |
16340146
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
野澤 悟徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60212130)
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研究分担者 |
藤井 良一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (00132712)
小川 忠彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60271607)
前田 佐和子 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (00199613)
藤原 均 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50298741)
小川 泰信 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00362210)
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キーワード | EISCATレーダー / 下部熱圏 / 北極域 / トロムソ / ロングイアビン / シミュレーション / 磁気圏-電離圏-熱圏-中間圏結合 / ESR |
研究概要 |
本研究課題の目的は、北極域における下部熱圏-中間圏結合の解明である。さらにこの結合過程に焦点をあて、この解明を通して、磁気圏-電離圏-熱圏-中間圏結合過程の理解を大幅に深めることである。特に、大気波動に代表される中間圏から下部熱圏へのエネルギー・運動量輸送をレーダー観測に基づき定量的に吟味・評価を行う。一方で、磁気圏から注入される電磁エネルギーがどのように熱圏において力学的エネルギーに変換されるか、そしてその影響が中間圏に伝わるのか否かを明らかにすることである。北極域に設置された多種の観測装置を用いた観測研究、それと共に大気シミュレーションモデルを用いた理論的考察研究を実施し、観測・モデル両面からこの結合過程に伴って中間圏・下部熱圏に生起する現象の物理素過程の解明を目指す。 今年度は、どのような観測が必要から、どのようにシミュレーションを開発するかについて議論を進めるとともに、これまで取得されたEISCATレーダーデータ等を用いて研究を進めた。さらに2004年12月には、宇宙科学研究所のロケット実験に呼応して、キャンペーン観測を行なった。その中で、特に、2003年11月11-19日に行なったEISCAT特別キャンペーンデータを用いた研究を成果について、ここでは報告する。この観測データに基づき、次のことが明らかになった。(1)トロムソ(北緯69.6度)およびロングイアビン(北緯78.2度)では、この期間連続的な風系が存在する。(2)準2日波は下部熱圏高度では観測されなかった。(3)イオンドラッグを評価したところ、トロムソでは高度107km以上、ロングイアビンでは高度118km以上で重要になる。(4)NCAR TIME-GCM計算値と比較を行なった。これらの結果をまとめ、JGR-Space Physicsに投稿した。
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