研究課題/領域番号 |
16340147
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
徳丸 宗利 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60273207)
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研究分担者 |
小島 正宣 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70023687)
藤木 謙一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (20303597)
宗像 一起 信州大学, 理学部, 教授 (40221618)
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キーワード | CME / 惑星間空間衝撃波 / 太陽風 / 惑星間空間シンチレーション / 磁気雲 |
研究概要 |
1.IPS観測データのモデルフィッティング解析によるCMEの3次元構造の決定 STE研のIPS観測データからCMEの3次元分布を推定する際の誤差を評価する方法を確立した。その方法を月いて、次項2,3の解析で誤差評価を行った。また、富士観測所IPSアンテナについて、駆動ギアの交換を行って信頼性の向上を図った。さらに、豊川観測所に建設中の高感度IPSアンテナのための受信装置を開発した。 2.宇宙線モジュレーション観測データ(信州大)によるCMEの大規模磁場構造の解析 2001年および2004年に発生した6つのCMEイベントについて、信州大学グループの宇宙線モジュレーション観測データから推定した磁場構造とSTE研のIPSデータから推定した密度構造の比較を行った。IPS観測からは、解析したイベント中3つでループ状の密度構造が推定され、残りは等方的な拡がりをもった構造が推定された。そして、ループ状構造の向きは宇宙線データから推定された円筒状磁場構造と概ね一致していることがわかった。 3.SMEIデータ(米UCSD)とIPSデータを用いたCMEの3次元構造の解析 2003年10月28日のCMEイベントについて、STE研のIPS観測からループ状の高密度構造が推定された。これと同時に実施されたSMEIによる観測から推定されたCMEの密度分布は、IPS観測結果とよく一致していることがわかった(相関係数0.6)。また、宇宙線モジュレーションデータから推定された磁場構造の方向はループ状密度構造の向きとも一致していることが判った。これらのことから、このループ構造は磁気ロープ内に閉じこめられたコロナ噴出物に対応していると考えられる。
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