| 研究課題/領域番号 |
16340174
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| 研究機関 | 九州大学 |
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研究代表者 |
中村 智樹 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (20260721)
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| 研究分担者 |
関谷 実 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (60202420)
野口 高明 茨城大学, 理学部, 助教授 (40222195)
岡崎 隆司 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (40372750)
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| キーワード | 原始太陽系星雲 / 炭素質コンドライト / Cr-Mn年代 |
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| 研究概要 |
太陽系形成初期の記録は、その時期に形成された始原隕石にしか残されていない。本研究では始原隕石中の証拠組織とその構成物質の同位体比から、惑星科学の第一級課題である原始太陽系星雲の散逸時期の推定を研究目的とする。原始太陽系星雲の散逸が太陽系形成の初期の段階に起こったことは申請者の始原隕石の研究で初めて明らかにされた。しかし、いつ散逸したか(年代)はわかっていない。本研究ではこの散逸の時期を始原隕石の証拠から絞り込む。星雲散逸後は太陽からの放射線が初めて原始惑星や微小天体に降り注ぎ、太陽風成分が天体表面に打ち込まれる。本研究では始原隕石の同位体比から、太陽風がいつから打ち込まれ始めたのか、つまり、いつ星雲が散逸し太陽系が晴れ上がったのか、その年代を推定する。
年代を推定する方法として、短寿命放射性核種^<53>Mn(半減期370万年)を用いる。研究室に設置されている二次イオン質量分析計(sims 6 f)を用い、炭素質隕石中の脈状に発達した鉱物の^<53>Cr/^<52>Crと^<55>Mn/^<52>Cr比を求め、アイソクロン図を作成しそれらの鉱物の形成年代を決定する必要がある。昨年度は炭酸塩鉱物のドロマイトの形成年代決定法を7割がた完成させた。本年度はその方法を完全にし、さらにファイヤライトの形成年代決定法を確立させた。ヴィガラノ炭素質隕石中に脈状に形成されたファイヤライトを発見し、このファイヤライトの形成年代を決定した。この年代に基づいて、炭素質隕石の母天体の形成過程を推察した(現在投稿論文作成中)。
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