研究課題
本課題以前に、GMIIレーザーとガスパフ及びガラスキャピラリーを用いて100MeV電子の加速に成功している。ガスパフ実験では、比較的高密度のプラズマ中で自己変調航跡場を励起し、電子を加速してきた.また、ガラスキャピラリーでは比較的低密度プラズマ中での共鳴航跡場を励起し、且つその加速の長さを従来に比較して一桁上の1cmにすることに成功し、その結果、100MeVの電子を得た。平成16年と17年度にまたがってペタワットレーザーでの超高エネルギー電子加速を試みている。本17年度はその後年度として、長尺キャピラリーターゲットにペタワットレーザーを照射して、自己変調航跡場を励起し、ペタワットレーザーの透過、電子加速をおこなった。その結果:(1)キャピラリーへのレーザー光導入のための新方式光軸調整方法に成功した。これによって直径150ミクロン、長さ7cmのガラスキャピラリーにペタワットレーザーを透過させることに成功した。(2)更に個の正確な光軸調整の結果、今までキャピラリー先端の金コーン製のレーザー導入口の機能が不明だったものが、明瞭になった。即ち、金コーン有り無しでのレーザー照射、加速実験の比較から、レーザー導入と同時に加速される種電子の生成源であることが判明した。金コーンなしでは、電子加速は起こらない。それは、レーザーが完全なプリパルスフリーであるため、種電子生成源がない限り、プラズマ航跡場が励起されても加速されない結果である。加速電子の最高エネルギーは100MeVで有り、キャピラリー内部のプラズマ密度から求められる加速限界と一致する。今後は、プラズマ密度の増大による電子加速のエネルギー増大を図る。
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