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2004 年度 実績報告書

エネルギーダイナミクスからみた超臨界水の特異性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16350010
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

木村 佳文  京都大学, 国際融合創造センター, 助教授 (60221925)

キーワード超臨界水 / 光カーゲート法 / 時間分解蛍光測定 / 過渡回折格子法 / 超臨界流体 / イオン液体 / アクセプター数
研究概要

今年度は、高温高圧条件下で高速時間分解蛍光スペクトルを測定するためのシステムとして、光カーゲート法による蛍光スペクトル測定システムの開発を中心に研究を進めた。現有のチタンサファイアアンプ内蔵型フェムト秒レーザーを光源として、その基本波(776nm)の倍波を蛍光励起用の光源とし、発生した蛍光を2枚の放物面鏡でカー媒体に集光した後、スペクトルメータにとりつけたCCDカメラで検出した。ゲート光がカー媒体に入らない状態で、蛍光は米路上におかれた二つのポラライザーをクロスニコルに配置することで原則的に遮断し、ゲート光(レーザーの基本波)がカー媒体を透過するときのみ蛍光が検出されるように、光学系を組んだ。二硫化炭素をカー媒体として、カーゲートによる時間分解蛍光の検出に成功した。現在システムの調整を進めており、今後カー媒体をガラスなどの高速応答の物質に変更してシステムのパフォーマンスの向上をはかる予定である。
また、超臨界水と比較対照するシステムとしての超臨界二酸化炭素などの常温の超臨界流体中での分子のエネルギーダイナミクスの測定を過渡回折格子法によってすすめた。アズレン分子を対象にした研究では、溶質溶媒分子間のエネルギー移動のモードが超臨界流体の種類によって大きく変化することを明らかにした。また超臨界水と別の意味で比較されるイオン液体中での溶媒和の状態をラマン分光によって検討し、ジフェニルシクロプロペノンのC=C二重結合とC=二重結合の振動モードの溶媒依存性を調べることにより、種々のイオン液体のアクセプター数を評価することに成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Acceptor Number of Room Temperature Ionic Liquid Determined by the Raman Spectrum of Diphenylcyclopropenone2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Kimura, M.Fukuda, T.Fujisawa, M.Terazima
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 34・(3)

      ページ: 338

  • [雑誌論文] Photo-thermalization dynamics of azulene in supercritical fluids studied by the transient grating method

    • 著者名/発表者名
      Y.Kimura, Y.Yamamoto, M.Terazima
    • 雑誌名

      Ultrafast Phenomena XIV, 2005 (in press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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