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2004 年度 実績報告書

電子移動ストップトフロー分光法という方法論に関する展開研究

研究課題

研究課題/領域番号 16350042
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

小山 宗孝  京都大学, 国際融合創造センター, 助教授 (90221861)

キーワードストップフロー法 / 電子移動反応 / 有機カチオンラジカル / 芳香族アミン化合物 / 二量化反応 / 反応機構解析 / 中性分子効果 / 電解酸化反応
研究概要

本年度は、電子移動ストップトフロー法の展開として、特にアセトニトリル中で、後続反応によって重合・多量化して不安定になるカチオンラジカルを対象として反応解析を行った。
まず、N-メチルアニシジンカチオンラジカルとアニシジンカチオンラジカルの減衰反応を解析した結果、メチル基の有無によって、反応性が大きく異なるだけでなく、後続反応機構が最終生成物を含めて大きく変化することを明らかにした。また、アニリン誘導体カチオンラジカルに関しては、パラ置換体だけでなく、メタ及びオル位に置換基が存在するトルイジンおよびアニシジンカチオンラジカルに関しても、その分光検出について検討した。その結果、オルトトルイジンカチオンラジカルの重合はパラ位のCC結合で振興するため単量体の分光検出も可能であることがわかったが、そのほかの誘導体カチオンラジカルは急速に減衰し、本法での検出は不可能であった。このことは、反応が二量化反応で停止せず重合反応が起こっていることに起因するものと考えられる。
さらに、酸化重合反応により導電性ポリマーを生成することが知られているチオフェン誘導体のカチオンラジカルに関しても電子移動ストップトフロー法を適用して検討を進めている。特に、三量体であるターチオフェンカチオンラジカルの分光検出や、エチレンジオキシチオフェンカチオンラジカルの後続反応の観測に成功した。また、後者の反応では、二量体カチオンラジカルが支持電解質のアニオンと強く相互作用する現象を見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Kinetic analysis of the reactions of p-anisidine and N-methyl-p-anisidine cation radicals in acetonitrile using an electron-transfer stopped-flow method2004

    • 著者名/発表者名
      Masashi Goto
    • 雑誌名

      Journal of Physical Chemistry A 108

      ページ: 3980-3986

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Kinetics analysis of the reactions of 1-substituted pyrene cation radicals with water in acetonitrile2004

    • 著者名/発表者名
      Munetaka Oyama
    • 雑誌名

      Journal of Electroanalytical Chemistry 570

      ページ: 77-82

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Spectroscopic investigation of oxidation products of ortho- or meta- substituted aniline derivatives in acetonitrile using an electron-transfer stopped-flow method2004

    • 著者名/発表者名
      Munetaka Oyama
    • 雑誌名

      Electrochimica Acta 49

      ページ: 3801-3806

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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