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2004 年度 実績報告書

多糖・オリゴ核酸複合体を用いた抗原提示細胞への免疫刺激性CpG配列のデリバリー

研究課題

研究課題/領域番号 16350068
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北九州市立大学

研究代表者

櫻井 和朗  北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (70343431)

研究分担者 穴田 貴久  科学技術振興機構, SORSTプロジェクト研究員 (30398466)
キーワードCpGDNA / 抗原提示細胞 / デリバリーシステム / シゾフィラン / 3重螺旋複合体 / 多糖・核酸複合体 / エンドソーム / インターロイキン
研究概要

近年、ウイルスに特異的なDNAの配列であるメチル化されていないCpGDNAを免疫系の細胞である抗原提示細胞に取り込ませて、細胞性免疫の活性する方法が注目を浴びている。しかし、CpG DNAそのものは生体で分解されやすく、デリバリーシステムの開発が不可欠である。そこで、SPGと核酸の複合体をこのデリバリーに応用することを目的として研究を始めた。すでに明らかにされている様に、シゾフィラン(SPG)は水素結合と疎水的相互作用によって、DNAと2:1の3重螺旋複合体を形成する。この複合体は培地中のDNaseによるDNAの加水分解を大幅に抑制するとともに、アルブミン等の血漿タンパクとDNAの非特異的吸着を抑制する。あらかじめs-SPGに修飾された細胞表面結合部位によって、s-SPG/DNA複合体はエンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれる。たとえば、コレステロールを修飾したSPGとCpG DNAの細胞への取りこみでは、LDL受容体を介して細胞に取り込まれ、エンドソームへ移行する。後期エンドソームのベシクル内のpHは5程度まで低下することが知られている。pHが酸性側になると核酸塩基のプロトン化によって複合体が解離し、TLR9に認識されて免疫を刺激する。
マウス由来のマクロファージにおけるIL12産生を比較したところ、細胞にCpG DNAを接触させた後24時間後のIL12の濃度をIL-12 ELISA Kit (ENDOGEN)にて定量した。NakedのCpG DNAを投与したときと比較して、4倍から5倍量のIL12が放出されていた。また、フルオロセインを修飾したSPGを細胞に接触させ、レーザー共焦点顕微鏡で観察したところ、R8とRGD修飾のSPGはマクロファージー内への取り込みが確認できた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Protection of polynucleotides against nuclease-mediated hydrolysis by complexation with schizophyllan2004

    • 著者名/発表者名
      M.Mizu, K.Koumoto, T.Kimura, K.Sakurai, S.Shinkai
    • 雑誌名

      Biomaterials 25

      ページ: 3109-3116

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Antisense oligonucleotides bound in the polysaccharide complex and the enhanced antisense effect due to the low hydrolysis2004

    • 著者名/発表者名
      M.Mizu, K.Koumoto, T.Anada, K.Sakurai, S.Shinkai
    • 雑誌名

      Biomaterials 25

      ページ: 3117

  • [雑誌論文] Polysaccharide Carrier for Immunostimulatory CpG DNAs to Enhance Cytokine Secretion2004

    • 著者名/発表者名
      M.Mizu, K Koumoto, T.Anada, T.Matsumoto, M.Numata S.Shinkai, T.Nagasaki, K Sakurai
    • 雑誌名

      J.Am.Chem.Soc., 126, 8372-8373(204) 126

      ページ: 8372

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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