研究課題
基盤研究(B)
純度99.999%、直径0.08mmの金ワイヤーを水素炎中で赤熱溶解し、特定の面を研磨することで得た単結晶金電極Au(111)もしくはアルミナで研磨した金ディスク電極を種々のチオール溶液中に所定の時間浸積することにより修飾電極を作成した。さらに、1mMH_2PtCl_6水溶液中に所定の時間浸積後、0.1MH_2SO_4水溶液中で洗浄し、塩化白金酸イオンを対イオンとして有するSAMを作成した。電極を電気化学的還元し、SAMを脱離させることによって白金修飾金電極を得た。電気化学測定にはサイクリックボルタンメトリーを用いた。電極表面における白金の析出量について検討を行った。塩化白金酸イオンの還元ピークから算出したところ、白金の析出量は、8.8×10^<-11>mol/cm^2であった。一方、作成した電極の水素の吸脱着電気量QHから算出したところ、電気量は0.6μCであり、電極表面への析出量は約9.7×10^<-11>mol/cm^2となる。この値は先に述べた、塩化白金酸イオンの還元ピークか算出される値8.8×10^<-11>mol/cm^2と互いによく一致した。白金修飾金電極の表面状態をSTM測定により観察したところ、電極表面は操作の過程での不純物の付着や修飾剤である4-PySH等が残っている可能性がありあまり明瞭なイメージではないが、電極表面には非常に小さな粒子が点在していることがわかる。右の拡大図に示されているがこれらが白金の粒子であると考えられる。原子サイズではなく数原子が凝集しているが、メッキ等に比べるとその大きさは非常に小さく、またこの図を見る限りではある程度均等に散らばっているようである。現時点ではこれ以上の解像度でのSTMイメージが得られておらずより詳細な検討が必要であると考えられる。
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