研究課題/領域番号 |
16350084
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研究機関 | 有限会社ミネルバライトラボ |
研究代表者 |
松村 竹子 有限会社ミネルバライトラボ, マイクロ波化学部, 主任研究員 (60031556)
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研究分担者 |
松村 輝一郎 有限会社ミネルバライトラボ, マイクロ波化学部, 研究員
飯田 雅康 奈良女子大学, 理学部, 教授 (00107343)
中島 理一郎 同志社大学, 理学部, 教授 (20066286)
山内 淳 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10027071)
三方 裕司 奈良女子大学, 共生科学研究センター, 助教授 (10252826)
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キーワード | マイクロ波熱触媒作用 / 発光性錯体 / ポリピリジン / β-ジケトン / 液晶性 / 精密マイクロ波反応装置 |
研究概要 |
「マイクロ波熱触媒作用による発光物質の選択合成及び環境調和型反応プロセスの開発」の平成17年度研究実績は下記の通りである。 発光物質として、発光性希土類錯体のマイクロ波合成についてマルチモードマイクロ波反応装置(マイルストーン社製スタート)およびシングルモード式グリーンモティーフI(東京電子IDX製)ヲ用いた。 Tb(III),Eu(III)を中心金属として、配位子についてはポリピリジンおよびβ-ジケトン類を検討した。また、配位子としてTetrakis(2-quinolinylmethyl)ethylenediamine(TQEN)、f2、6-Diaryl-4-(2-substituted thienyl-5-yl)Pyridinesを合成し、物性を検討した。 この結果、発光物質として有効な錯体を迅速かつ高収率で合成することができた。 1.マイクロ波熱触媒作用は物質の誘電特性に基づく誘電加熱による、自発的熱発生機構により化学反応の速度が加速されるために生じる。 2.長時間の合成時間を要し、収率が極めて低かった発光性錯体がマイクロ波法により高効率に製造されることが分かった。Tb, Eu錯体は100℃から250℃の範囲で融解性、昇華性を示すものがあった。 3.Tetrakis(2-quinolinylmethyl)ethylenediamine(TQEN)はZn錯体で発光性を示すことがわかった。今後、重元素錯体の発光性が期待される。 4.半導体高出力アンプを波源とする半導体高出力マイクロ波源と楕円焦点式反応器を組み合わせた精密マイクロ波反応装置を開発した。 研究成果は、電気化学会、日本化学会、マイクロ波応用国際会議、Pacifichem 2005、化学工学会等で発表された。
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