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2004 年度 実績報告書

新規アート錯体型リチウム塩の創製と広温度域作動二次電池への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16350099
研究種目

基盤研究(B)

研究機関静岡大学

研究代表者

藤波 逹雄  静岡大学, 工学部, 教授 (80022010)

キーワードリチウム二次電池 / イオン導電率 / イオン性液体 / 電解質 / リチウム塩
研究概要

常温液体リチウム塩として、オリゴエーテル置換基と電子求引性置換基を有するリチウムオルトアルミネートおよびオルトボレートを合成した。適度な長さのオリゴエーテル置換基を2つ持ち、電子求引性置換基が、CF_3COO、C_6F_5O、CF_3SO_3、(CF_3SO_2)_2N、(CF_3CO)_2Nの場合、オルトアルミネートおよびオルトボレートはすべてイオン性液体として得られた。ただし、(CF_3SO_2)_2N置換オルトボレートは、反応条件を変えて合成を試みたが得られなかった。MOPAC計算による部分電荷密度は、オルトアルミネートでは中心アルミニウムの周囲の酸素原子上の部分負電荷が大きくなり、酸素原子とリチウムイオンとの相互作用が大きくなる。一方、オルトボレートでは、酸素原子上の部分負電荷が小さくなり、リチウムイオンとの相互作用が小さくなり、塩の解離性が高くなる。それによって、オルトボレートのほうが高いイオン導電率となることがわかった。
[(CF_3SO_2)_2N]_2[CH_3O(CH_2CH_2O)_n]_2Al^-Li^+と(CF_3COO)_2[CH_3O(CH_2CH_2O)_n]_2B^-Li^+または(C_6F_5O)_2[CH_3O(CH_2CH_2O)_n]_2B^-Li^+とを混合することによって、単独塩よりも高いイオン導電率を得ることができ、0℃で1.2×10^<-5>Scm^<-1>および室温で1.1×10^<-4>Scm^<-1>となった。混合塩系を電解質に、金属リチウムを負極に、LiNi_<0.8>CO_<0.2>O_2を正極に用いたリチウムイオン二次電池において、かなり良好な充放電特性を示した。
置換基としてC6F5Sを導入したオルトボレートは有機溶媒、ポリマーに不溶であったが、フッ素系ポリマーやポリエーテルと混合すると、かなり高いイオン導電率を示し、不溶塩とポリマーとの界面でのイオン伝導が起こることを見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Enhancement of ionic conductivity by mixing lithium borate with lithium aluminate2005

    • 著者名/発表者名
      Ruoyuan Tao, Tatuo Fujinami
    • 雑誌名

      Electrochimica Acta 50

      ページ: 1993-1999

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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