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2006 年度 実績報告書

新規アート錯体型リチウム塩の創製と広温度域作動二次電池への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16350099
研究機関静岡大学

研究代表者

藤波 逹雄  静岡大学, 工学部, 教授 (80022010)

キーワードリチウム二次電池 / リチウム塩 / イオン導電率 / 電解質 / ポリマー電解質 / アート錯体
研究概要

室温で液体のアート錯体型リチウム塩LiBF_3O(CH_2CH_2O)_<7.2>CH_3を用いてリチウム二次電池を構成し、昨年度までに室温、50℃での充放電サイクルがかなり良好であることを実証した。ハイブリッドカー等の車載用の二次電池としては、80℃での作動の要求もあり、高温における電解質の安定性も求められている。そこで本年度はより高温の100℃での充放電試験を行った。液体リチウム塩は100℃で10^<-3>Scm^<-1>オーダーのイオン導電率を示し、正極および負極界面での抵抗値も、比較的安定で増大が小さかった。これらの特長を反映して、添加物なしで100℃、0.5Cの充放電条件で、高い放電容量を維持し良好な二次電池性能が得られた。これらの結果より、本研究で新規に創製したアート錯体型液体リチウム塩はリチウム二次電池の広温度域での作動に使用可能な電解質であることがわかった。また、アート錯体型液体リチウムボレートをポリエチレンオキシドに溶解させることによって、リチウムイオン輸率の高いポリマー電解質が得られることも明らかにした。さらに、昨年度報告した不溶性のアート錯体型リチウム塩とポリマーとの複合体をゲル化することによって、リチウム二次電池作動可能な電解質となることも明らかにした。これらのポリマー電解質はリチウムイオン輸率が高い特徴を有し、さらに改善も可能なことから、広い温度領域で作動可能な次世代リチウムポリマー二次電池の電解質としての発展が期待される材料である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Lithium borate-PEO polymer electrolytes characterized with high lithium ion transference numbers2007

    • 著者名/発表者名
      Ruoyuan Tao, Yan Zhao, Tatsuo Fujinami
    • 雑誌名

      Materials Science and Engineering B 137

      ページ: 69-73

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Lithium ioc conductivity of gel polymer electrolytes containing insoluble lithium tetrakis(pentafluorobenzene- thiolato) borate2006

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Aoki, Takayuki Ohta, Tatsuo Fujinami
    • 雑誌名

      J. Power Sources 156

      ページ: 589-593

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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