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2006 年度 実績報告書

トリフィライト系列化合物の構造・電極活性相関

研究課題

研究課題/領域番号 16350108
研究機関東京工業大学

研究代表者

山田 淳夫  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (30359690)

研究分担者 菅野 了次  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (90135426)
キーワードリチウムイオン電池 / オリビン / 鉄 / 安全 / LiFePO_4 / 正極
研究概要

LiFePO_4は、リチウムイオン二次電池の正極材料として、安全性、コスト、環境親和性の観点から、特にこの大型リチウムイオン二次電池において、現在最も期待される材料である。この充放電反応機構を明らかにすることは電極材料としての最適化にあたって非常に重要な課題となる。
充放電反応を駆動するLiの挿入脱離、固体内拡散の挙動を反映していることが期待されるLiの熱振動に関する情報に注目し、飛行時間(TOF : Time Of Flight)型粉末中性子回折を利用し詳細な構造解析を行った。精密化されたLiの異方性原子変位パラメータを下に描画される熱振動楕円体は、長軸方向が010方向となり、以前から理論的に予測されていたb軸方向への1次元拡散経路を支持する結果となった。
PadhiらがLiFePO_4の正極材料としての有用性を報告して以来、この材料の充放電機構は二相共存反応であると言われてきた。二相共存反応で記述される充放電反応の電位は、Gibbsの相律で示されるように電極材料内のリチウム量に依存せず一定となるが、LixFePO_4の(0【less than or equal】κ【less than or equal】1)開回路電圧のLi量依存性はxが0,1付近では二相平衡の電位からの逸脱を示す。これは、この領域では二相共存反応ではなく、単相反応であることを示唆している。この単相反応の領域に着目し、LiFePO_4-FePO_4系において、両端組成近傍に固溶領域が存在し、粒子サイズの減少にともなって広がっていくことを粉末X線回折、粉末中性子回折、高感度熱流測定、平衡電位測定等を活用して多角的に提示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Room Temperature Miscibility Gap in Li_xFePO_42006

    • 著者名/発表者名
      A.Yamada, H.Koizumi, 他
    • 雑誌名

      Nature Materials 5

      ページ: 357-360

  • [雑誌論文] Electrochemical, Magnetic, and Structural Investigations of the Li_x(Mn_yFe_1-y)PO_4 Phases2006

    • 著者名/発表者名
      A.Yamada, Y.Takei, 他
    • 雑誌名

      Chemistry of Materials 18

      ページ: 804-813

  • [図書] 電池革新が拓く次世代電源2006

    • 著者名/発表者名
      山形淳夫
    • 総ページ数
      620
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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