研究課題/領域番号 |
16360006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田渕 雅夫 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90222124)
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研究分担者 |
武田 美和 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20111932)
大渕 博宣 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (40312996)
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キーワード | X線CTR散乱 / 複雑な多層構造の解析 / 回折測定の簡便な高速化 / 回折測定の簡便な高精度化 / 2次元検出器 / 1次元検出器 / 装置調整法の確立 |
研究概要 |
本研究で解決しようとする第一の問題点は、薄膜試料の膜厚が大きくなり、層構造が複雑になった時、X線CTR散乱スペクトルはそれに応じて複雑化し、より高い解像度で測定を行なう必要が出てくることである。 本研究ではX線CTR散乱測定にスリットと1次元のアレイ型測定器を併用することで、測定時間の増大を最低限度に押えながら解像度を上げることを提案た。これは、X線CTR散乱測定を行なう場合、高分解能で測定を行なわなければならないのは2θ方向のみで、これに直行した方向の測定は、低い分解能で行なっても良いことを利用しようという提案であった。 本年度はまず、この様な測定系の作製を中心に研究を進めた。実際には1次元検出器ではなく、2次元検出器を導入し、この1列分のアレイを1次元検出器として利用する測定系を作製した。この場合には、スリットを外せば、2次元の検出器でX線CTR散乱を測定する従来の測定系を簡便に再現することができるという大きなメリットがある。 現時点では、この装置の作製はほぼ終了し、装置の調整方法の確立、初期的な性能評価のための測定などの作業を開始した。装置の調整方法の確立は非常に重要で、これを簡便に行なう手続きそのものが研究対象として価値があるが、このためにも2次元検出器を利用することは大きな意味があることが明かとなった。実際の試料のを測定してデータを得解析を行なうことや、実際の試料を測定した時に、どこまでの精度がとれるのかを追求する実験は開始したばかりで、まだ明確な結果は出ていないが、少なくとも従来のカウンターを用いた測定系よりも良好な結果を得られることを示す初期的な結果を得た。 次年度はこの測定法を完全に確立するとともに、現実の試料の測定を行ない、目標通りの高い分解能を得、厚い複雑な膜をもった試料の測定に活用したい。
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