研究課題/領域番号 |
16360008
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
安東 孝止 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (60263480)
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研究分担者 |
石井 晃 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 助教授 (70183001)
阿部 友紀 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 助手 (20294340)
松岡 隆志 NTT(株), 物性科学基礎研究所・量子物性研究部, 主幹研究員
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キーワード | ワイドギャップ半導体光デバイス劣化機構 / ミクロ点欠陥による素子劣化 / ミクロ点欠陥増殖・移動 / ZnSe白色LEDの劣化と制御 / GaN系発光デバイスのミクロ点欠陥挙動 / 電子的欠陥反応 / ミクロ点欠陥制御による短波長光デバイスの長寿命化 |
研究概要 |
ZnSe系、およびGaN系発光デバイスのAging-試験(Slow-Mode劣化)とミクロ欠陥挙動 本年度は、ZnSe系発光デバイス(_緑色および白色LED)、GaN系紫外LED(AlInGaN-GaN)の詳細なaging-testの実験を行い、素子の輝度・効率劣化について、種々の条件に於ける詳細なデータを収集した。本aging-testと並行して劣化の原因となるミクロ点欠陥の反応(増殖・拡散+凝縮(マクロなdark-spot化)過程をトレース(in-situ測定)し、以下の知見を得た: (a)II-VI ZnSe系青緑LD・白色LED、III-V系GaN紫外線LED素子のミクロ欠陥増殖の精密評価 発光素子のaging-test過程で、素子のp型クラッド層においてのみ、顕著な欠陥増殖+拡散(活性層側)が発生し、II-VIデバイスでは、それらが活性層で再凝縮してマクロ化(dark-spot化)することを検証。GaN系素子では、暗点形成はなく、微小な暗電流の増加を誘発する。ZnSe, GaN系素子の劣化モードの顕著な差は、:ミクロ欠陥種の反応性(熱-電子的増殖レート)とマクロ-ミクロ欠陥の相互作用(マクロによるミクロの吸収)の強さの明確な差が発現している。 (b)ZnSe系白色LEDのミクロ点欠陥の制御I(素子の歪制御) ZnSe系緑色LEDおよび白色LED素子のミクロ点欠陥(HO-Center : N原子複合欠陥)の反応(特に生成過程)は素子加工プロセス(チップ工程と熱処理工程)での加工歪が直接の要因であることを検証した。加工歪を低減したプロセスの改良で、HO欠陥の発生と増殖を90%制御しうることを見出し、素子の実用化への基礎技術(第一ステージ)を確立した。
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