研究課題/領域番号 |
16360009
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
田口 常正 山口大学, 工学部, 教授 (90101279)
|
研究分担者 |
山田 陽一 山口大学, 工学部, 助教授 (00251033)
倉井 聡 山口大学, 工学部, 助手 (80304492)
|
キーワード | 白色LED / 蛍光体 / 有機金属化学気相法 / 演色性 / ZnS / ドーピング |
研究概要 |
高出力近紫外LEDからの発光(発光波長380〜400nm)を白色光に変換する新規蛍光体を開発することを目的に、II-VI族化合物半導体であるZnSをベースとする高効率蛍光体の開発を行った。 近紫外LEDの発光波長に吸収端を合わせた蛍光体の母体材料となるCd_<0.45>Zn_<0.55>S薄膜結晶を、透明基板上に堆積する技術の開発に着手した。透明基板としてサファイア(0001)面を用いて、有機金属化学気相(MOCVD)法によるZnSバッファー層およびCdZnS混晶成長条件の最適化を行った。得られたCdZnS薄膜はX線回折測定の結果、単結晶であることが分かり、極めて格子不整合が大きい条件でも単結晶相が得られることが分かった。さらにCdZnS薄膜に発光中心としてVII族元素であるヨウ素のドーピングを行い、SA(self-activated)発光によるオレンジ〜赤色の発光を得ることに成功した。また、Teドーピングのために既設MOCVD装置のガスライン、バブラー、クラッキングセル、ヒーターの増設を行い〜ガスフロー試験による装置スペックの確認を行った。 同時に市場で販売されているR・G・B蛍光体の光学特性評価を行い、演色性向上に必要な蛍光体の特性、配合比について検討した。また、R・G・B混合による白色蛍光体の光学評価とシミュレーション結果の比較から、蛍光体内部のエネルギー伝達が発光色に及ぼす影響が顕著であることが明らかとなり、これを元にした蛍光体配置や形状についての指針が示された。
|