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2006 年度 実績報告書

GaAs分子層成長を用いた超高速トンネルトランジスタの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16360014
研究機関(財)半導体研究振興会

研究代表者

倉林 徹  (財)半導体研究振興会, 主任研究員 (90195537)

研究分担者 西澤 潤一  (財)半導体研究振興会, 半導体研究所, 名誉所長 (20006208)
ピョートル プォトカ  (財)半導体研究振興会, 半導体研究所, 主任研究員 (70270501)
辺見 政浩  (財)半導体研究振興会, 半導体研究所, 研究補助員 (30419866)
浜野 知行  (財)半導体研究振興会, 半導体研究所, 実験補助員(研究職)
キーワードトンネルトランジスタ / トンネル接合 / タンネットダイオード / ガリウム砒素薄膜成長 / 分子層エピタキシー / 不純物添加技術
研究概要

本研究は分子層成長技術を用いた新規な超高速トンネルランジスタの開発を目的としており、TEG(トリエチルガリウム)とAsH_3の交互導入によるGaAsの分子層エピタキシーにおける自己停止成長機構(self-limiting growth mechanism)条件下(成長温度265℃)で高濃度不純物添加技術を用いトンネルトランジスタ構造の試作および評価を行った。トンネル接合構造の試作に関しては、単分子ドープ層形成後にノンドープ層を数層挿入するという独自の変調ドープを開発し素子試作に適用した。この変調ドープ法により、265℃の低温成長でありながら、高い不純物活性化率が得られること、およびノンドープ層による拡散防止効果があることが、デバイスの接合特性より実験的に確かめられた。トランジスタのソースドレイン構造と等価な構造を有するデバイスの適用例として、p^<++>(100nm)-n^<++>(10nm)-i(100nm)-n^+(substrate)からなるトンネル接合を有する2端子素子としてタンネットダイオードを試作し、トンネル電流に基づく高周波発振特性を確認した。発振周波数は室温連続発振で708GHzに達した。このことから、低温化した独自の分子層エピタキシャル成長によるナノレベルの多層構造が精度良く作製されており、トンネリング電子が高効率に注入され、精密な膜厚制御による10nm n^<++>層が逆バイアスの印加で空乏化し、電界が100nmのi層にバランスよく印加されていることが確認された。
トランジスタ構造に関しては、ソースドレイン構造がn^<++>(10nm)-i(100nm)-n^<++>(10nm)の構造(p^<++>層なし)に、AlGaAs/GaAsによるMISゲート構造を付加してトンネルトランジスタ動作を確認した。このトランジスタ構造では最大発振周波数は120GHzに達した。さらにソースドレイン構造がp^<++>(100nm)-n^<++>(10nm)-i(100nm)-n^+(substrate)のトンネルトランジスタを試作し、直流動作特性を確認するまでに至った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] タンネットダイオードの開発とテラヘルツイメージングへの応用2007

    • 著者名/発表者名
      倉林 徹, ピョートル・プロトカ
    • 雑誌名

      日本金属学会会報 まてりあ 46・2

      ページ: 63-69

  • [雑誌論文] Development of TUNNETT Diode as Terahertz Device and Its Applications2006

    • 著者名/発表者名
      J.Nishizawa, T.Kurabayashi, P.Plotka, H.Makabe
    • 雑誌名

      IEEE Device Research Conference, extended abstract, June, 2006, Pensilvania

      ページ: 195-196

  • [雑誌論文] タンネットダイオード発振器を用いたサブテラヘルツイメージング2006

    • 著者名/発表者名
      西澤潤一, 倉林徹
    • 雑誌名

      信学技報 IEICE Technical Report ED2005-241

      ページ: 17-22

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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