研究課題/領域番号 |
16360019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大下 昭憲 三重大学, 工学部, 教授 (80023240)
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研究分担者 |
畑 浩一 三重大学, 工学部, 助教授 (30228465)
清水 哲夫 産業技術総合研究所, ナノテクノロジ研究部門単一分子・界面技術グループ, 主任研究員 (40357215)
飯田 和生 三重大学, 工学部, 助教授 (80135425)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 電界放出 / 電子ビーム / 干渉性 / 可干渉度 / 電子線バイプリズム / 電磁場 / 直接観察法 |
研究概要 |
1.投射式電子線バイプリズム干渉縞観察装置の構築 電子放出中のカーボンナノチューブ先端のごく近傍に、マイクロピエゾスライドを用いて電子線バイプリズムを高精度で配置できる装置を設計・製作し、現在試験運転中である。本装置はカーボンナノチューブの加熱清浄化が可能で、磁気シールドも施されている。 2.新規ナノ電子線バイプリズムの試作 カーボンナノチューブを試料とするフレネル電子干渉実験を行い、カーボンナノチューブが新規ナノ電子線バイプリズムの中央電極として十分使用可能であることを確認した。さらに、電子線バイプリズム干渉縞の計算機シミュレーション法を確立し、その結果本研究における実験結果の定量的検討が可能になった。現在、この方法を用いて、大島教授(早稲田大学)らの電子ビームの干渉性に関する実験結果の検討を同教授らと共同で進めている。 3.単一カーボンナノチューブ試料作製法の検討 清浄表面を持ったカーボンナノチューブ1本のみを担持した試料を作製するために、Ti-Ni合金でタングステン針とナノチューブを接合する方法を試み、その有効性を確認した。ごく最近、島津製作所の林らは別の作製法を開発したので、現在両者の比較検討を行っている。 4.電子ビームの干渉性を利用したミクロな電磁場直接観察法の開発 電子線バイプリズムの中央電極に対する試料位置を変えて作製した通常の2種類の電子線ホログラムを重ねて、ミクロな電磁場を直接観察する方法を開発した。この方法は、これまでに直接観察法として開発されている2重露光法、3電子波干渉法、4電子波干渉法に比べて、操作が簡単で、感度も4電子波干渉法と同じで、2重露光法や3電子波干渉法の2倍であり、極めて有効な方法である。
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