研究概要 |
本年度では,2つのアクチュエータを縮尺1/200の実験用模型の屋上に直交する方向に取り付け,外乱入力として扇風機により風の外乱を発生させ,また地震加速度入力としては十勝沖地震で計測された実データを用いて振動台に入力して再現することによって制御実験を行なった. 構造物のモデルは,前年度よりパラメータを同定している値を再吟味し,それらに基づいて構築した.同定したパラメータにより構造物(5層でモデル化)の各層での周波数伝達特性を調べた結果,低周波では設計値によく合うが高周波になるにしたがって合わなくなることがわかった.これは40階建てビルを5階建てのモデルで近似したことが主たる原因とみられる. 制御実験は,機能分担制御(FAC)方式を予測制御アルゴリズムに採り入れ,実地震加速度データを用いて行い,直交させたアクチュエータによってx,y方向の制振とねじり方向に対しても十分に制御が行なわれていることを確認した
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