研究課題
基盤研究(B)
平成16年度は以下の5項目について取組み、それぞれ以下のような研究実績を得た。1.超音波反射ノイズの自動探傷によるアベレージング最適条件の抽出オーステナイト系ステンレス鋼製試験片を対象とし、斜角超音波探傷法の最適サンプリング条件(周波数、アベレージング回数)と探触子の走査条件(モード、範囲、速度)を見出した。2.溶接部の閉じた疲労き裂の超音波探傷逆問題解析被検査物裏面に導入した様々な閉じ具合の疲労き裂を対象として、超音波底面エコーを収録した。この音圧分布におけるき裂エコーに基づき、き裂寸法とき裂閉口圧なる二つの未知量を無負荷状態下で逆問題解析により決定する手法を確立した。3.非線形超音波による閉口き裂評価の基礎実験開口量を制御して導入した疲労き裂で端部波の検出限界開口を検証した。従来法では計測困難な閉じたき裂に対して非線形超音波法を適用し、き裂開口と非線形挙動に一定の関係があることを示した。またニュートンリングを用いて光学的に既知の隙間量に対して、高調波反射波像を収録した。4.熱による電流径路制御の直流電位差法感度向上に対する有効性の検証肉厚40mmのステンレス製配管の内壁上に導入した深さ9mmの人工スリットに対して直流電位差法を適用した。従来法ではこのスリットを検出不能であったが、配管外壁を局所的に加熱しながら電位差を測定することで、このスリットが良好に検出できることを確認した。5.熱による電流径路制御に基づく直流電位差法センサの試作被検査物表面の加熱機構、その周辺の断熱機構、5系統の電流入出力および電位差測定端子等を備えた直流電位差法センサを開発した。項目4の厚肉配管の人工スリットに対して種々の端子間隔の組合せで電位差測定を行い、最適な端子間隔を見出した。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (10件)
(社)日本非破壊検査協会 第12回超音波による非破壊評価シンポジウム講演論文集
ページ: 77-82
(社)日本非破壊検査協会 第8回表面探傷シンポジウム講演論文集
ページ: 35-38
NDT & E International (印刷中)
Key Engineering Materials (印刷中)
Proceedings of the 16th World Conference on Nondestructive Testing (CD-ROM)
(社)日本機械学会 M&M2004 材料力学カンファレンス講演論文集 04-6
ページ: 169-170
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(社)日本機械学会 東北支部第40期秋季講演会講演論文集 041-2
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(社)日本非破壊検査協会 超音波分科会資料
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(社)日本機械学会 第3回評価・診断に関するシンポジウム講演論文集 23・2
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