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2004 年度 実績報告書

研削によるインプロセス表面改質とその効果発現メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 16360057
研究種目

基盤研究(B)

研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小茂鳥 潤  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30225586)

研究分担者 久森 紀之  上智大学, 理工学部, 助手 (80317510)
片平 和俊  理化学研究所, 中央研究所・大森素形材工学研究室, 研究員 (70332252)
大森 整  理化学研究所, 中央研究所・大森素形材工学研究室, 主任研究員 (50233276)
キーワード研削 / 表面改質 / 微粒子ピーニング処理 / チタン合金
研究概要

チタン合金は耐食性に優れるため,近年,生体材料としてもっとも一般的に使用されている.しかしながら生体内で長期間使用された場合には,腐食により金属イオンが溶出することが報告されており,生体適合性という観点から解決すべき課題ものこされている.本研究では電解を利用して砥石のドレッシングをインプロセスで行うことのできる研削技術(ELID研削)をさらに拡張して,生体適合性に優れる表面の創製を試みた.以下に本年度得られた成果を要約する.
1.被処理材の表面改質特性に及ぼす電圧印加の影響に関して研究を行った.具体的には,ワーク表面における化学反応を積極的におこさせるために,外部から電位を印加し,その影響を調べた.処理表面に関しては,EDXおよびXPSによる分析を行い,酸化皮膜の厚さや性状について検討を加えた.さらに,TEMによる表面観察を行い,皮膜の厚さを定量的に評価した.その結果,開発したシステムにより,電圧を印加することにより,通常では15nm程度の厚さの酸化皮膜を約10倍にすることができた.また,このような厚い酸化皮膜の効果により,耐食性や耐摩耗特性が著しく向上すうことがあきらかとなった.
2.微粒子ピーニングを利用した表面改質プロセスの構築に関する研究を,チタン合金を対象として実施した.とくに高温下において,処理を施すことにより,ショット材の粒子の拡散が助長され,表面改質効果を発現することが明らかとなった.また,生体適合性に関しても,細胞毒性という観点から評価し,同処理により向上することを示した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 電気化学反応を利用した表面改質加工技術に関する研究-被加工物に対する電流印加の影響-2004

    • 著者名/発表者名
      水谷正義
    • 雑誌名

      砥粒加工学会誌 48巻・7号

      ページ: 5

  • [雑誌論文] 異なる再溶融処理を施した自溶合金溶射部材の界面密着強度評価2004

    • 著者名/発表者名
      亀山雄高
    • 雑誌名

      材料試験技術 Vol.49・No.3

      ページ: 6

  • [雑誌論文] Investigation on Color-Finishing Process Conditions for Titanium Alloy Annlying a New Electrical Grinding Process2004

    • 著者名/発表者名
      Ohmori, H.
    • 雑誌名

      Annals of the CIRP Vol.53・No.1

      ページ: 4

  • [雑誌論文] 腐食・摩耗・疲労試験システムの構築とチタン合金の損傷評価2004

    • 著者名/発表者名
      清水裕典
    • 雑誌名

      材料試験技術 Vol.49・No.4

      ページ: 6

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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