研究課題/領域番号 |
16360069
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹内 芳美 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50107546)
|
研究分担者 |
寺本 孝司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40252605)
石田 徹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20313421)
|
キーワード | 複合機能素子 / 超精密加工 / マイクロ加工 / 6軸制御 / 非回転工具 / CAMシステム / マイクロポンプ |
研究概要 |
本研究は、超精密マイクロ加工技術、特に非回転工具の6軸制御加工を活用し、複合機能素子製作の基礎を確立しようとするものである。前年度に引き続き、研究を進めた結果、以下の結果を得た。 1.平面や曲面上にマイクロ溝をもつ超精密マイクロ部品の中で、さらに複雑な部品を設計し、その創成を目指して、血液検査用のマイクロチャンネルの加工を行った。基本的には平面上へのマイクロ溝の形成であるが、流入流出用の穴、ガイド用のバンク、血球区別用の複数の棒状体などから構成され、3軸制御、5軸制御、6軸制御加工などダイヤモンド工具の切削技術を結集して対応する必要がある。そのため、3次元CADに基づき、生成された形状データから形状に適した加工を考案し、必要なNCデータを生成して加工を行い、マイクロチャンネルを実現できた。 2.工具取付け位置に加えてその方向を正確に設定することは多軸制御超精密加工には不可欠である。前年度に基礎研究を行った工具位置・方向検出法を利用して、同時5軸、6軸制御加工のときの補正技術を追究した。マイクロ弥勒菩薩の同時5軸制御加工に適応した結果、多軸制御超精密マイクロ加工技術のさらなる精度向上が可能になることが確認された。 3.今後重要となる溝加工技術として、6軸制御による自由曲面上の両端止り溝の加工を試みた。そのための基礎実験を行うとともに、CLデータからNCデータ生成システムまでを処理するCAMシステムの充実を図った。 4.バイオ分野への参画を考え、マイクロポンプ形状を設計し、それを同時5軸制御加工によって加工し、血液を送るためのマイクロポンプシステムのプロトタイプを試作した。その結果、ポンプとしての性能が得られ、マイクロ化への道が拓けた。
|