研究課題
基盤研究(B)
管路やダクト、インテーク内で超音速流が亜音速流に減速する際に発生する衝撃波は、壁面境界層と干渉し、いわゆる擬似衝撃波(pseudo-shock wave)となる。この擬似衝撃波現象に関する研究は、次世代型極超音速空気吸込み式エンジンのインテークや分離部(isolator)、各種高圧ガス配管系内の超音速流れ現象の解明と制御に関連し、重要である。本研究の目的は、擬似衝撃波内のはく離現象、高マッハ数流れの場合の非対称流れ現象、擬似衝撃波の振動現象の解明を、実験的および数値解析的に行うことである。研究の初年度である平成16年度においては、次のような研究成果を挙げた。まず、本科学研究費補助金で、デジタルハイスピードカメラ(2000コマ/秒)を導入し、正方形ダクト内に発生させたマッハ2および4擬似衝撃波の振動現象の予備的観察を行った。次に、せん断力感応液晶を用い、擬似衝撃波内の壁面せん断応力分布の定性的な観測を行うと共に、擬似衝撃波内の壁面圧力変動特性を明らかにした。具体的には、以下の諸点を明らかにした。(1)マッハ2および4擬似衝撃波を正方形ダクトの上流、中流、下流に発生させ、マッハ4擬似衝撃波の構造を、シュリーレン写真観察により、明らかにした。また、ハイスピードカメラでマッハ4擬似衝撃波の振動現象の様相を捉えた。(2)マッハ4擬似衝撃波が発生している正方形ダクト内の側壁、及び上・下壁面に働くせん断応力分布を、せん断力感応液晶により可視化し、明らかにした。(3)マッハ2および4擬似衝撃波の振動に伴うダクト壁面圧力変動を、圧力変換器で捉え、その特性を明らかにした。
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