研究課題
基盤研究(B)
管路やダクト、インテーク内で超音速流が亜音速流に減速する際に発生する衝撃波は、壁面境界層と干渉し、いわゆる擬似衝撃波(pseudo-shockwave)となる。この擬似衝撃波現象に関する研究は、次世代型極超音速空気吸込み式エンジンのインテークや分離部(isolator)、各種高圧ガス配管系内の超音速流れ現象の解明と制御に関連し、重要である。本研究で、次のような研究成果を挙げた。(1)マッハ2およびマッハ4擬似衝撃波を、正方形ダクト(断面積80×80mm2、長さ1,500mm)の上流、中流、および下流に発生させ、擬似衝撃波の振動の様相を高速度デジタルビデオカメラで捉え、観察するとともに、スペクトル解析を行い、マッハ2およびマッハ4の擬似衝撃波の振動特性を明らかにした。また、ダクト壁面に設置した高周波数応答小型圧力変換器により、擬似衝撃波の振動に伴う壁面圧力変動特性を明らかにした。(2)マッハ2およびマッハ4擬似衝撃波内の壁面せん断応力分布を、せん断応力感応液晶と試作したせん断応力センサーを用い、定性的および定量的に明らかにした。具体的には、正方形ダクトの側壁面と上壁面に働くせん断応力分布測定により、マッハ2擬似衝撃波内のはく離をしていない領域内では0〜約180kPaのせん断応力が働くこと、はく離領域内では、壁面近くで逆流が生じていること、逆流領域内では-60kPa程度のせん断応力が存在していることなどを、明らかにした。(3)マッハ2およびマッハ4擬似衝撃波の形成過程を、高速度デジタルビデオ写真観察とダクト壁面変動圧力測定により調べた。その結果、マッハ4の擬似衝撃波の非対称流れ構造は、ノズルスロート近傍下流部で、超音速風洞の始動時に形成さることなどを、明らかにした。
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