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2004 年度 実績報告書

壁近傍乱流の解明と制御-サドル解による新たなアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 16360090
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

河原 源太  京都大学, 工学研究科, 助教授 (50214672)

研究分担者 永田 雅人  京都大学, 工学研究科, 教授 (80303858)
板野 智昭  京都大学, 工学研究科, 助手 (30335187)
キーワード乱流 / 壁乱流 / 秩序構造 / サドル状時間周期流 / カオス制御 / 乱流制御 / 層流化 / 抵抗低減
研究概要

本研究の目的は,壁近傍乱流に見られる秩序構造やその統計的性質を忠実に再現する,ナビエ・ストークス方程式の不安定平衡解や周期解を用いて壁近傍の乱れの性質を解明し制御することである.
本研究課題の第1年度の平成16年度には,壁面乱流として最も基本的な平面クエット乱流中のサドル状周期解を求め,その安定性を解析した.その結果,乱流状態に比べ著しく静穏で,摩擦抵抗が乱流よりはるかに低い周期解が存在し,相空間におけるその不安定多様体の次元がたった2次元であることが判明した.さらに,この解の近傍における層空間の構造を解析した結果,この解が乱流と層流の吸引域境界に位置することがわかった.そこで,乱流状態が過渡的にこの解に接近する際にわずかな制御入力を印加することで,状態点がこの境界を横断することを可能にし,乱流状態の層流化を実現した.また,この周期解自身をPyragasの外力制御を用いて大域的に安定化できることを明らかにした.外力に求められる自由度は,系全体の自由度のわずか数百分の一であることも明らかになった.
一方,サドル解による制御の実用化を目指して同軸二重円筒間の流れに関する実験装置を設計,製作し,粒子画像流速計により速度場の計測に取り組んだ.実験開始初年度のため予備実験の段階ではあるが,流体方程式の非線形解で与えられるTaylor渦を実現し,理論解析結果と比較した.,実験によって観測されたTaylor渦の発生回転数及びTaylor渦の間隔が理論解析により予測される結果と一致することを確認し,実験装置及び計測手法の妥当性を検証した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Characterization of near-wall turbulence in terms of equilibrium and bursting solutions2005

    • 著者名/発表者名
      J.Jimenez, G.Kawahara, M.Simens, M.Nagata, M.Shiba
    • 雑誌名

      Physics of Fluids 17・1

      ページ: 015105-1-015105-16

  • [雑誌論文] Generation and sustenance mechanisms of coherent vortical structures in rotating shear turbulence of zero-mean-absolute vorticity2004

    • 著者名/発表者名
      S.Yanase, M.Tanaka, S.Kida, G.Kawahara
    • 雑誌名

      Fluid Dynamics Research 35

      ページ: 237-254

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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