研究課題/領域番号 |
16360119
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 宏明 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20372427)
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研究分担者 |
野地 博行 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00343111)
竹内 昌治 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90343110)
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キーワード | マイクロ・ナノ加工技術 / アレイチップ / 膜タンパク質 / 脂質平面膜 |
研究概要 |
本研究の目的は、膜タンパク質を組み込むための人工平面脂質膜を、マイクロ流体システム上で、高効率かつ再現性良く再構成するマイクロデバイスおよびプロトコルの確立である。脂質平面膜は、イオンチャンネルやポンプ、レセプターなど重要な膜タンパク質の分析や、それらの相互作用解析などに重要なツールとなる。従って、マイクロ流体システムを利用して、多数の脂質平面膜をチップ上にアレイ状に再構成し、複数の膜タンパク質を一括解析するための膜タンパク質チップが実現すれば、ラボにおける膜タンパク質の基礎研究のみならず、イオンチャネルを利用した超高感度イオンセンサーや、高スループット創薬スクリーニングデバイスなどに応用が期待される。平成16年度は、アクリルプラスチック基板にマイクロ流路、マイクロウェルおよび平面膜形成のためのテーパ状小孔(直径100μm程度)を集積化したデバイスのプロトタイプを作製し、人工脂質二重膜を形成できることを示した。平成17年度は、デバイス形状及び脂質二重膜形成プロトコルの最適化に取り組んだ。テーパ状小孔のジオメトリに工夫を加え、開口部分に毎回一定量の脂質溶液が分配することに成功した。これにより、従来手法では10%以下である脂質二重膜の再現性が大幅に向上し、90%以上の再現性を実現した。これにより、従来では不可能であった、複数の小孔(4つ)に同時に脂質二重膜を形成することに成功し、膜タンパク質分析のアレイチップへの大きな可能性を示した。また、グラミシジン、アラメシチン、α-ヘモリジン等、イオンチャンネル性ペプチドを用いて、本デバイスが膜タンパク質の精密な電気生理計測に有効であることを示した。
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