研究課題/領域番号 |
16360144
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
土井 正晶 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10237167)
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研究分担者 |
佐橋 政司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20361123)
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キーワード | スピン分極率 / メスバウァー効果 / 電圧制御 / 極薄酸化膜 / エピタキシャル / スピン注入 |
研究概要 |
スピン分極率の高い強磁性体から高度に偏極したスピントンネル電流を流すことによりスピン拡散長の範囲でスピン蓄積あるいはスピン注入が生じる。フェルミ面直上のマジョリティースピンバンドにホールが存在する物質系では電圧を印加することにより、このマジョリティースピンバンドホールにスピンが注入されるために分極率が大きくなることが予想される。スピンを注入するスピン分極制御層として高スピン分極強磁性体である強磁性体が望ましい、スピン注入においてはスピン分極制御層とスピン注入制御層の界面での格子整合性、ミキシングス、ラフネスが非常におおきな影響を与えると考えられる。スピンの散乱を防ぐためには界面整合性の良いシャープな界面が要求される。そこでMgO(001)単結晶基板上にエピタキシャルFe薄膜を作製し、表面の観察および結晶性の評価を原子間力顕微鏡(AFM)・トンネル走査顕微鏡(STM)および反射高速電子線回折(RHEED)装置によってin-situその場観察を行った。その結果、Feはエピタキシャル成長することがわかり、テラス上に単原子層のステップが確認できたことから表面平坦性が良好であることを確認した。また、Fe系磁性層の電子状態を調べる方法として^<57>Feをプローブとした内部転換電子メスバウァー効果(CEMS)が非常に有効である。そこでMgO単結晶基板上に^<57>FeをドープしたエピタキシャルFe極薄薄膜を作製し、その超微細磁気構造の解析を行った。次に^<57>FeをプローブエピタキシャルFe極薄薄膜を酸化した多層膜を作製し、超微細磁気構造を調べた。その結果、アモルファスFe酸化物が約40%形成されていることが明らかとなった。さらに高スピン分極強磁性体であることが報告されているエピタキシャルCoFe人工規則薄膜をMgO単結晶基板上に作製した。基板温度を制御することによってエピタキシャルCoFe人工規則薄膜が作製できることをRHEED観察および磁気トルク測定によって明らかにした。得られた知見をもとに極薄酸化絶縁体を組み合わせた多層膜を作製し、印加電圧下でCEMSの測定を行い。Fe系合金の超微細磁気構造を明らかにし、スピン分極率を見積もる。
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