研究概要 |
蛍光色素による神経系イメージングをオンチップで行うためのイメージセンサについて検討を行った.検出方式としてパルス変調方式を採用し,フォトセンサを試作して感度・ダイナミックレンジ評価を行った. パルス変調方式には多様な画素構造および駆動方式を選択可能である.本研究においては,2次元アレイ化の際に高画素化に適応できるクロック同期動作タイプを採用した.試作プロセスは0.6□m 2Poly 3Metalの標準CMOSプロセスである.フォトダイオードには50□m□のN-well/P-sub構造を用いた.フリッカノイズ低減のためPMOSソースフォロアを用い,アンプには,PMOS入力の2段差動増幅器を用いた.アンプのゲインは70dB以上であり,オフセットキャンセル回路を備える.アンプ出力はDフリップフロップによってクロックに同期してサンプリングされる.Dフリップフリップの出力はロジック回路を経てフォトダイオードのリセットおよびアンプのオフセットキャンセル動作を制御する. 画素レベルで約120dBのダイナミックレンジ,最低検出光強度2nW/cm^2が得られ,微弱光領域を含む広い入射光領域で0.2%の光強度変化を検出可能であることを示した.さらに64×64画素パルス変調方式イメージセンサを設計試作し,これを用いたマウス脳海馬スライスの摘出組織(in vitro)メージングを行った.
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