研究課題
ワイヤレスインターネットにおいては、ワイヤレス媒体がもつ機動性および柔軟性を利用して、ユーザが車や列車などにより移動しながら様々な情報を獲得することが期待されている。ワイヤレス環境では、移動による経路変更およびワイヤレス媒体の通信品質の変化に伴い、ユーザの通信環境が時間的に大きく変動する。このようなワイヤレス特有の通信環境において、ネットワークを介したコンテンツ取得を安定して行えることが求められる。本研究課題は、ワイヤレスインターネットにおいて安定かつ効率的なコンテンツ取得を実現するために必要な、ネットワーク制御技術の開発を目的とする。本研究課題では、今年度は、(1)ワイヤレスネットワークにおけるマルチキャスト輻輳制御技術の開発、(2)オーバーレイ技術を用いたマルチキャスト通信の高信頼化技術、(3)アドホックネットワークにおけるコンテンツ配信技術、を具体的研究内容として遂行した。マルチキャスト輻輳制御に関しては、最悪輻輳状態にある受信ノードを代表ノードとする方法を対象に、無線チャネルの通信品質の変動が代表ノード選択に不安定要素を与えることを明らかにした。その解決手法として、パケットロス要因をネットワーク支援技術を応用して認識する手法、ならびにエンドホストのみで解決する方法の二方式を開発した。オーバーレイマルチキャストに対しては、無線ホストの移動などによるツリーの不安定性を改善する方法を開発し、ワイヤレスネットワークにおけるコンテンツ配信にオーバーレイマルチキャストを利用する方法の可能性を開いた。また、近年注目を集めているアドホックネットワークに関しては、本研究課題で購入したノートパソコンを利用して実験システムを構築し、コンテンツ配信における技術課題の検討とその解決を試みた。さらに、この実験システムを用いて、ワイヤレスマルチキャストの輻輳制御実験を行った。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (14件)
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