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2006 年度 実績報告書

地雷探知トモグラフィック地中レーダの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16360191
研究機関長崎大学

研究代表者

竹中 隆  長崎大学, 工学部, 教授 (40117156)

研究分担者 田中 俊幸  長崎大学, 大学院生産科学研究科, 助教授 (50202172)
周 輝  長崎大学, 工学部, 助手 (20346927)
西本 昌彦  熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (60198520)
キーワード地雷探査 / 非破壊検査 / 地中レーダ / 合成開口処理
研究概要

地中レーダによる地雷探知は地雷の材質に関係なく探知が可能であるが,地雷からの微弱な反射波が強力なクラッタ(不規則な地表面からの反射波や地中の不均質性に起因する散乱波)に埋もれてしまい,目標物体の微弱な信号検出に問題がある.この問題を解決し,安全で,作業効率の高い,限りなく100%に近い探知率を持つ新しい探知・処理技術の開発が望まれている.
長崎大学の研究グループでは平成18年度は平成17年度に開発した3次元合成開口処理の改良を行った.3次元合成開口処理を行うことにより,2次元合成開口処理に比べ精度の高い地雷検出が行えるが,処理時間が非常に長くなる.処理時間の短縮化を図るため,2段階の3次元合成開口処理を検討した.まず,第1段階では広い探査領域に対して荒い探査を行い,大きな重みが現れる領域を切り出す.次に,その領域に対して精査を行う.このようにマルチグリッドの概念を3次元合成開口処理に取り入れることにより処理時間の大幅な短縮(従来法で約60分の処理時間が約1分)が可能となった.
熊本大学の研究グループでは,平成18年度は,平成17年度に開発した検出・識別アルゴリズムと予備実験の結果を基に,更なる性能向上へ向けての新たな特徴の選択,識別アルゴリズムの開発を行った.具体的には種々の信号処理法により得られたターゲット信号から地雷の特徴を抽出し,最適な低次元特徴ベクトルを探った,その結果,ターゲットの厚みに対応する時間遅れが検出・識別に有効な特徴の一つであることを明らかにした.また,実際に地中レーダによる測定データとシミュレーションによる結果を比較して,その有効性・信頼性について検証を行った.まだ十分な量の計測データは得られていないが,ほぼシミュレーションと同様の結果になることが確認できた.また,シミュレーション結果と実験値を比較するには,実際の地表面の粗さの統計的性質を調べる必要がある.これについても検討を行い,記録長と推定精度の関係を解析的に明らかにした.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Classification of Landmine-Like Objects Buried under Rough Ground Surface Using a Ground Penetrating Radar2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Nishimoto
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Electronics(電子情報通信学会英文論文誌) Vol.E90-C No.2

      ページ: 327-333

  • [雑誌論文] FBTS法の並列計算2007

    • 著者名/発表者名
      山口裕嗣, 竹中隆, 田中俊幸
    • 雑誌名

      2007年電子情報通信学会総合大会 C-1-4

      ページ: 4

  • [雑誌論文] Feature Extraction from GPR Data for Identification of Landmine-like Objects Under Rough Ground Surface2006

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Nishimoto
    • 雑誌名

      Journal of Electromagnetic Waves and Applications Vol.20 No.12

      ページ: 1577-1586

  • [雑誌論文] 地中レーダを用いた3次元合成開口処理による地雷探査2006

    • 著者名/発表者名
      山下 正史, 田中俊幸, 竹中隆
    • 雑誌名

      H18年度電子情報通信学会学生会講演会講演論文集 B-18

      ページ: 50

  • [雑誌論文] ビバルディアンテナに関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      村上 晴彦, 竹中隆, 田中俊幸
    • 雑誌名

      H18年度電子情報通信学会学生会講演会講演論文集 B-12

      ページ: 44

  • [雑誌論文] マルチパスを考慮した合成開口処理2006

    • 著者名/発表者名
      中村 大吉, 竹中隆, 田中俊幸
    • 雑誌名

      H18年度電子情報通信学会学生会講演会講演論文集 B-2

      ページ: 34

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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