• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

光音響法による不透明多層膜厚計測技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16360206
研究機関香川大学

研究代表者

石丸 伊知郎  香川大学, 工学部, 助教授 (70325322)

研究分担者 大平 文和  香川大学, 工学部, 教授 (80325315)
キーワード膜厚 / 不透明 / 多層膜 / 非接触 / 光音響効果 / 共振 / 粗面 / トワイマングリーン干渉計
研究概要

我々は、多様な材質の膜厚を光学的に非接触で計測する手法として光熱変換効果に基づく方式を提案した。本手法では、試料表面をナノ秒パルスレーザで照射し、デルタ関数的に光熱変換効果を生じさせることにより数百MHz帯域までの多様な周波数を有する弾性波を一度に励起させ膜厚に応じた周波数成分のみが選択的に残る。我々は、多様な材質へ適用するために、ナノ秒パルスレーザとして極短紫外線であるArFエキシマレーザ(波長:193nm、パルス幅:10nsec.)を用いた。ArFエキシマレーザは、フッ化カルシュームなど特定な材質を除いては、可視光領域では透明な素材であっても最表面層で大半の光エネルギーが吸収される。また、粗面に対応したMHz帯域の高周波高感度変位計測手法として、試料面と参照鏡双方の前面に対物レンズを配置した集光型のトワイマングリーン干渉計を構築した。本年度は、これらの技術を更に多層膜計測技術へ拡張した。まず、各層の音響インピーダンスの相対関係から、各界面での波形を自由端として扱うのか固定端として扱うべきかを定式化した。また、得られた周波数は、各層の膜内のみで共振する基本共振モードと複数の層をまたがって共振する複数膜共振モードが存在すると考えられる。そこで、検出された周波数から基本共振モードの周波数のみを抽出し、各膜の膜厚を個別に算出するアルゴリズムを構築した。また、間隔のわかった複数の点での振動計測を行い、その到達時間の差から各膜内に於ける音速を同時計測することにより高精度化を達成した。これらの成果をまとめた論文により、精密工学会沼田記念論文賞「光熱変換効果による不透明多層膜厚計測技術(第1報)-単層膜を用いた共振波計測と粗面の高周波非接触計測技術」を受賞した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 高熱変換効果による不透明多層膜厚計測技術(第2報)-音響インピーダンス界面間共振モード解析による多層膜厚計測技術-2006

    • 著者名/発表者名
      奥田貴啓, 石丸伊知郎, 中川友喜
    • 雑誌名

      精密工学会論文誌 Vol.73, No.1

      ページ: 6

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi