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2005 年度 実績報告書

電気泳動法を用いた表面被覆材などの異種材料と接するコンクリート表面の表面化学研究

研究課題

研究課題/領域番号 16360215
研究機関群馬大学

研究代表者

杉山 隆文  群馬大学, 工学部, 助教授 (70261865)

研究分担者 辻 幸和  群馬大学, 工学部, 教授 (50048922)
キーワード複合構造体 / ポリマーセメントモルタル / ベントナイト / 移動現象 / イオンの電気泳動 / コンクリート / 界面
研究概要

表面保護工で使用されるポリマーセメントモルタルとコンクリートから成る2層系複合構造体を作製し,電気泳動試験から塩化物イオンの電気泳動現象を解明した.表面被覆材は,ポリマー結合材比が22%の標準形のポリマーセメントモルタルまたはひび割れ追従性を有する柔軟形のポリマーセメントモルタルの2種類を選定した.コンクリートは,W/Cが55または65%で普通ポルトランドセメントを用いた普通コンクリート,セメントの一部をフライアッシュで置換したフライアッシュコンクリートをそれぞれ用いた.表面被覆材と接触する面は,実構造物を模擬して,型枠面とした.
電気泳動試験は,ポリマーセメントモルタル単体,コンクリート単体そして表面被覆コンクリートの3水準の供試体をそれぞれ試験して,実効拡散係数を比較した.表面被覆コンクリートの実効拡散係数は,ポリマーセメントモルタルを施工することで,コンクリート単体よりも小さくなり,表面被覆による効果が顕著であった.また,ポリマーセメントモルタル単体と比較すると,複合構造体の実効拡散係数は大きく,その序列はコンクリート単体の実効拡散係数の序列と同一であった.実験結果は,定常状態で電気泳動するイオンの移動モデルを2層系複合構造体に対して構築し,表面被覆材の実効拡散係数およびその施工厚さから合理的に説明されることを明らかにした.
異種材料としてベントナイト砂混合土を用いた研究では,既往の研究に従いコンクリートとベントナイト砂混合土から成る2層系複合構造体に対して電気泳動試験を実施した.そして,コンクリートと接するベントナイト砂混合土の膨潤力の低下を定量的に示した.また,複合構造体に対して,粉末X線回折,熱分析,EPMA, pHの各種分析を行い,塩化物イオン,カルシウムイオン,ナトリウムイオンの分布もを調べて,界面におけるイオンの濃縮および移動現象を詳細に考察した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 表面保護工を施したコンクリート供試体を用いた塩化物イオンの電気泳動試験2006

    • 著者名/発表者名
      峠坂直樹
    • 雑誌名

      第33回技術研究発表講演概要集,土木学会関東支部 V-46

      ページ: 2

  • [雑誌論文] 電気泳動法によるコンクリートと接するベントナイト砂混合土の変質に関する基礎研究2005

    • 著者名/発表者名
      杉山隆文
    • 雑誌名

      材料,日本材料学会 54巻・8号

      ページ: 816-821

  • [雑誌論文] コンクリートと接するベントナイト砂混合土のカルシウムイオンの移動による膨潤力の変化2005

    • 著者名/発表者名
      冨澤奈緒美
    • 雑誌名

      第60回土木学会年次学術講演会講演概要集 CS16-013

      ページ: 471-472

  • [雑誌論文] セメント硬化体の細孔溶液中におけるカルシウムイオンの拡散に及ぼす塩化物イオンの影響2005

    • 著者名/発表者名
      松田康紀
    • 雑誌名

      第60回土木学会年次学術講演会講演概要集 5-380

      ページ: 759-760

  • [図書] 群馬大学大学院修士論文2006

    • 著者名/発表者名
      室伏瞳
    • 総ページ数
      34
    • 出版者
      表面被覆されたコンクリートの塩化物イオンの電気泳動に関する基礎研究

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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