研究課題
基盤研究(B)
本研究は、異種材料としてポリマーセメントモルタルまたは圧密ベントナイトを用いて、これらとコンクリートとが接する際の界面化学に関して、物質移動の観点から研究した。物質移動を促進する手段として、電気泳動法の適用も研究し、主に以下の研究課題に関する研究を遂行した。・界面化学に影響を及ぼすコンクリート中のイオン種の移動・電気泳動法による表面被覆材および断面修復材の実効拡散係数の算出・表面保護工を施工したコンクリートの遮塩性・表面保護材とコンクリートとの界面抵抗・電気泳動法によるコンクリートのカルシウムイオンの促進溶脱手法・コンクリートと接する圧密ベントナイトのカルシウム型化本研究の成果より、主として次に述べる知見が得られた。1.表面被覆材として使用したポリマーセメントモルタルは、普通コンクリートと比較して実効拡散係数が著しく減少し、塩化物イオン浸透に対して優れた抵抗性を有することを確認した。2.表面被覆コンクリートや断面修復コンクリートのように2層系の複合構造体を用いた電気泳動では、実効拡散係数が小さい材料の厚さが大きいほど、複合構造体としての実効拡散係数は小さくなる。3.XRD分析およびTG-DTAを用いることで、表面被覆材を施工したコンクリートからのCa(OH)_2の溶出が抑制されることが明らかになった。また、電気泳動試験後のポリマーセメントモルタルとコンクリートとの付着強度試験から、付着強度の低下は認められなかった。4.界面側のコンクリートにおいて、Ca(OH)_2の含有量が減少した。溶脱したカルシウムイオンは、ベントナイト砂混合土中へ移動し、ナトリウム型ベントナイトのカルシウム型に起因したと考えられる。5.積算電気量が大きくなると、界面から0〜15mmのベントナイトがカルシウム型化する傾向が認められ、OPCと接したベントナイトの膨潤力は初期値の6割にまで減少した。また、FAと接した場合の膨潤力は8割までに減少した。
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