| 研究課題/領域番号 |
16360230
|
|---|
| 研究機関 | 神戸学院大学 |
|---|
研究代表者 |
佐藤 忠信 神戸学院大学, 学際教育機構, 教授 (00027294)
|
|---|
| 研究分担者 |
吉田 郁政 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60409373)
室野 剛隆 (財)鉄道総合技術研究所, 構造技術研究部, 主任研究員 (70425924)
舩木 伸江 神戸学院大学, 学際教育機構, 講師 (50434915)
|
|---|
| キーワード | 耐震 / 位相のモデル化 / 群遅延時間 / ウエーブレット解析 / 応答スペクトル準拠地震動 / ヒルバート変換 / 位相準拠地震動 / 回帰式 |
|---|
| 研究概要 |
本研究は地震動の位相特性の合理的なモデル化手法を確立することを第一の目的とした。さらに、モデル化された非定常位相特性の情報を用いてフーリエ振幅スペクトルを同定するための理論を確立し、非定常な時系列の新しいシミュレーション法を確立することを第二の目的とした。
地震動の位相特性をモデル化することは、地震動の非定常特性をモデル化することと密接に関連している。そこで、時間-周波数領域における分解能の定義が明確なウエーブレット変換を用いて、地震動の非定常位相特性を抽出した上で、位相の周波数に関する一回微分で定義される群遅延時間をモデル化した。まず、観測地震動データベースを用いて周波数帯域ごとの群遅延時間の平均値と分散を求め、平均値と分散を断層破壊過程のパラメータと断層から観測点までの距離の関数として表現した。次に、群遅延時間の確率的な特性が周波数帯域ごとに正規分布で表現できることを明らかにしたうえで、確率過程として群遅延時間を模擬するための方法論を構築した。さらに、群遅延時間の周波数領域の変動特性を確率微分方程式によって表現するための理論展開を行い、確率微分方程式の係数値を、断層破壊過程のパラメータと断層から観測点までの距離の関数として表現した。最後にモデル化された群遅延時間を用いて地震動のフーリエ振幅スペクトルを決定できるアルゴリズムを開発し、郡遅延時間から地震動のシミュレーションを可能にするアルゴリズムを開発した。
|
