研究分担者 |
小松 陽介 立正大学, 地球環境科学部, 講師 (90386516)
庄 建治朗 名古屋工業大学, システムマネジメント工学部, 助手 (40283478)
岸井 徳雄 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (30360374)
友杉 邦雄 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50027265)
中川 勝広 情報通信研究機構, 沖縄亜熱帯計測技術センター, 主任研究員 (80359009)
|
研究概要 |
1.GCMを用いて求めた地球規模水循環システムの諸変量から,流域規模水循環システムの物理量を予測するためにダウンスケール手法を用いた予測をすることを目標に,ダウンスケーリング手法の検討を行った.今年度は,ランダムカスケード理論を用いたダウンスケーリング手法について,その基礎的な特性について,調べた.その成果を,Analysis of multifractal properties of temporal and spatial precipitation data in Japan(JHHE,2004)にまとめて発表した. 2.GCMによる(温暖化)将来予測結果の性質を調べるため,気象庁・気象研究所が計算して提供している「統一シナリオ」という20kmメッシュの計算結果の解析をした.100年後の日本域の降水量・気温から見た気候について,検定を用い、どの程度,現在気候から変化があるのかを明らかにした.この結果については,17年度ははじめに論文投稿する. 3.観測値の少ない(観測があまり行われていない)流域内の気象・水文変量(降水量・河川流量など)を予測する手法として,スケーリングに着目し,この手法の今までの研究の流れをレヴューし,それを発表した.地域洪水頻度解析・スケーリングとPUB(水文・水資源学会誌,18-4である)また,実際に,わがグループで,スケーリングを用いて水文量予測をした結果についても,論文にまとめ,現在投稿中である. 4.予測値の,不確実性の構造と,予測値の信頼精度を決定論的に導く手法を確立するために,統計学的な検討を行ったが,これはまだ論文を書く段階には至っていない.
|