• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

地球規模水循環システム予測値のスケールダウンと予測の不確実性低減手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16360250
研究機関三重大学

研究代表者

葛葉 泰久  三重大学, 大学院生物資源学研究科, 教授 (50373220)

研究分担者 小松 陽介  立正大学, 地球環境科学部, 講師 (90386516)
岸井 徳雄  金沢工業大学, 環境建築学部, 教授 (30360374)
庄 健治朗  名古屋工業大学, システムマネジメント工学科, 助手 (40283478)
飯塚 聡  (独)防災科学技術研究所, 総合防災研究部門, 主任研究員
中川 勝広  (独)情報通信機構, 沖縄亜熱帯計測技術センター, 主任研究員 (80359009)
キーワードPUB / IDFカーブ / 確率降水量 / スケーリング
研究概要

(1)観測値の少ない(観測があまり行われていない)流域内の気象・水文変量(降水量・河川流量など)を予測する手法として,地域頻度解析を用いる方法を検討した.この手法は,元々は,洪水流量を予測する手法であるが,降水量の予測にも用いることができる.本研究では,これに関し,以下の2つの成果を得た.
A.20〜30年程度の降水量観測値から,120年確率程度の降水量(以下,○年確率降水量を「確率降水量」と称す)を予測した.九州中東部と三重県を対象として,効率的なIDFカーブ(降水量の強度,降水継続時間,頻度の関係式)の求め方を検討した,IDFカーブの適合度評価については,日本では従来,SLSCが良く用いられてきたが,本研究では,資料の数に応じた統計的手法(統計的検定)を検討した.
B.上記の20〜30年程度のデータとして,アメダス雨量を用いたが,このデータは,観測点間の距離が,17km程度というものである.しかし,防災上,さらに高い解像度のデータが求められている.そこで,本手法では,アメダス観測点で求めたIDFカーブをアメダス観測点以外の近傍の地点の確率降水量予測に用いる手法を開発した.具体的には,最近10年ほどの,レーダーアメダス解析雨量を用いた.
(2)観測地の少ない流域の洪水流量を,スケーリングを用いて予測する手法については,茨城県と栃木県に設けた水文観測所での観測を軌道に乗せ,データを収集したが,本報告書作成時に,解析は終わっていない.
(3)上記の確率降水量を洪水流量に返還するための降水-流出モデルを構築し,そのモデルを用いてスケーリング理論を発展させた(論文作成中).
3年間を総括すると,「未観測域での降水量予測」に関する充分な成果は得られたが,不確実性予測・評価については,期間内に研究が完了しなかった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 400MHz帯ウィンドプロファイラおよびCOBRAを用いた融解層上層の粒径分布推定手法の開発2007

    • 著者名/発表者名
      北村 康司, 中川 勝広, 関澤 信也, 花土 弘, 高橋 暢宏, 井口 俊夫
    • 雑誌名

      水工学論文集 第51巻

      ページ: 349-354

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 九州中東部でのIDFカーブの作成と2005年台風14号による豪雨の統計的評価2007

    • 著者名/発表者名
      葛葉泰久
    • 雑誌名

      自然災害科学 25, 4

      ページ: 525-540

  • [雑誌論文] Impact of ENSO on landfall characteristics of tropical cyclones over the western North Pacific during the summer monsoon season2006

    • 著者名/発表者名
      H.Fudeyasu, S.Iizuka, T.Matsuura
    • 雑誌名

      Geophysical Research Letter Vol. 33

      ページ: L21815 (1-5)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Rainfall Estimation from C-Band Polarimetric Radar in Okinawa, Japan : Comparison with 2D-Video Disdrometer and 400 MHz Wind Profiler2006

    • 著者名/発表者名
      V.N.Brinig, M.Thurai, k.Nakagawa, G.J.Huang, T.Kobayashi, A.Adachi, H.Hanado, S.Sekizawa
    • 雑誌名

      Journal of Meteorological Society of Japan Vol. 84, No. 4

      ページ: 705-724

  • [雑誌論文] 最新型二偏波ドップラーレーダーを用いた降水量推定精度の向上2006

    • 著者名/発表者名
      中北英一, 竹畑栄伸, 中川勝広
    • 雑誌名

      京都大学防災研究所年報 No. 49B

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi