研究課題/領域番号 |
16360286
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂本 雄三 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (30114490)
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研究分担者 |
岩前 篤 近畿大学, 理工学部, 助教授 (90368283)
永井 久也 三重大学, 工学部, 助教授 (40283402)
澤地 孝男 国土交通省, 国土技術政策総合研究所建築研究部環境設備基準研究室, 室長 (10344003)
鈴木 憲太郎 森林総合研究所, 複合材料研究領域, 領域長 (40353734)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 木材 / 腐朽 / ダメージファンクション / 耐久性 / 湿気 / 熱湿気シミュレーション |
研究概要 |
研究成果は以下の二つに集約される。 1.木材の腐朽実験 カナダやドイツの研究所を訪れ、木材の腐朽に関する研究の最先端の状況を調査した。これらの調査結果を踏まえて、木造壁体内の温湿度環境を熱湿気同時移動シミュレーションによって予測し、木材の腐朽に関する実験において想定する温湿度環境とした。こうして設定された温湿度環境の下で、木材の腐朽に関わる長期間の実験を行った。これらの実験においては、定期的な目視観察(カビ、腐朽菌等の発生状況、変色、変形)を行い、重量・寸法変化を測定し、概ね1ヶ月毎に試験体を絶乾させて縦圧縮強度等の物理強度を測定した。 2.木質建材のダメージファンクションの作成 上記の実験結果を整理し、木質建材の腐朽に関する知見をとりまとめた。これらの知見に基づき、木材腐朽に関するダメージファンクションを作成し、最終的な成果とした。この成果によれば、ダメージの程度は木材の耐力低下によって表示され、さらに、耐力低下は腐朽の程度によって表される。また、腐朽の程度は含水率や腐朽菌の菌糸成長相当時間などによって表されるが、これは本研究の大きな成果である。このようなダメージファンクションの提示によって、熱湿気同時移動シミュレーションを行い、木造壁体の温湿度と含水率を予測すれば、それらの一連の結果から木材の腐朽の程度と耐力低下を数値として予測することが可能になった。
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