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2006 年度 実績報告書

亜熱帯沖縄の生活と気候に適合する真の環境共生健康住宅に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16360293
研究機関琉球大学

研究代表者

堤 純一郎  琉球大学, 工学部, 教授 (60192647)

研究分担者 安藤 徹哉  琉球大学, 工学部, 助教授 (60222783)
キーワード屋上遮熱 / 壁面遮熱 / 生活環境温湿度 / 窓面遮熱 / 街路舗装材料 / 耐風性能 / 街路樹 / 屋敷林
研究概要

昨年度から継続する研究として、屋上面の遮熱材料に関する実測を行った。資料は芝生を成長させた屋上植栽、セラミック製のタイル、断熱ペイント等である。さらに、表面での放射熱量を短波、長波に分けて測定した。亜熱帯の遮熱に重要な意味を持つ屋上面の遮熱材料として屋上植栽の明確な効果と、セラミックタイルの同等な効果が確認された。今年度の新しい実験材料として、壁面の遮熱材料に関する実験を行った。コンクリート打放し壁面にサンゴ礁粉末、トラバーチン、赤土の3種の沖縄県内産の材料による仕上げを行い、その熱効果を測定した。赤土に関してはほとんどコンクリートと変わらないが、その他の材料は明確な遮熱効果を示した。さらに、住宅周辺の熱環境を調べるため、日本国内では異例の沖縄独自の文化として残る首里金城町の石畳の街路に着目し、石畳の街路とアスファルトの街路の熱環境の比較を行った。石畳とアスファルトの日射反射率や長波放射率の違いにより、石畳の方が低い温度を保つことが明らかになった。このような熱環境と比較する意味で、生活環境として人体周辺の温湿度の測定を継続的に行った。約20人の被験者を用いて、連続3日間の測定を毎月中旬に1回、4月から3月まで継続した。同時に温冷感、発汗、着衣量、空間の特性についてのデータを収集した。生活温度は非常に広範に広がるが、夏季は外気温がその分布の中心に近いところにくるが、冬期は生活環境温度が外気温よりもかなり高くなること等が明らかになった。さらに、今年度だけでなく、過去に実測してきた沖縄県内の種々の年代の建物に関する測定値を総合的にまとめる作業を行った。戦前の木造住宅はあまり暑くなく、戦後のコンクリート化が進むに従い、熱環境が悪化し、それがようやく最近、種々の環境設計により木造並みの効果が現れていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 亜熱帯観光地の屋外熱環境制御2006

    • 著者名/発表者名
      堤純一郎
    • 雑誌名

      第3回観光情報学会 3

      ページ: 3

  • [雑誌論文] 2005年沖縄における生活環境温湿度と着衣量の実測調査2006

    • 著者名/発表者名
      堤純一郎, 仲松亮, 勝田昌貴
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 D-II

      ページ: 471-472

  • [雑誌論文] 亜熱帯建築の屋上遮熱材料に関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      勝田昌貴, 堤純一郎
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 D-II

      ページ: 171-172

  • [雑誌論文] 沖縄の住宅は夏涼しい?2006

    • 著者名/発表者名
      小林文男, 堤純一郎
    • 雑誌名

      第36回熱シンポジウム(日本建築学会環境工学委員会)

      ページ: 21-22

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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