研究課題/領域番号 |
16360295
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
大宮 喜文 東京理科大学, 理工学部・建築学科, 講師 (10287469)
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研究分担者 |
松山 賢 東京理科大学, 総合研究所・火災科学研究部門, 講師 (10307704)
遊佐 秀逸 ベターリビング, 筑波建築試験センター, 部長 (70344009)
増田 秀昭 独)建築研究所, 防火研究グループ, 主任研究員 (40370697)
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キーワード | 構造耐火 / 輻射加熱 / 散水設備 / 炭化モデル / 水膜モデル / 数値解析 |
研究概要 |
平成16年度の研究では、建築部材の耐火性能の向上を目標とし、部材温度上昇の抑制手法について検討を行った。特に、抑制手法として散水設備に着目し、部材表面に水膜流を形成させることによる部材表面への火災加熱強度の低減、および木質系部材を対象に水膜による炭化進行の遅延効果を定量的に評価するための基礎的知見を得ることを目的とした。一定強度の輻射加熱を受ける水膜の形成状態および部材への正味の加熱強度、さらに、木質系部材の水膜を考慮した木質部材内部の温度プロファイルおよび炭化性状等を実験的に把握した。そして、それら実験から得られた知見に基づき、数値解析モデルを構築し工学的評価ツールの整備を行った。平成16年度では、一連の加熱実験および実験に基づく数値解析を行うことで、以下の知見を得た。 1.木質部材内部の温度上昇について、一様な水膜が形成することができれば、入射熱は95%程度までの低減が可能である。内部温度は水膜の不安定性に依存する傾向にあり、散水装置から離れた高さでは水膜が破断する傾向にあった。そのため、試験体下端では比較的表面温度が高くなり、表面から20mmの位置で約100℃まで温度が上昇する例があった。 2.水膜の破断がきっかけとなり形成された炭化層に着目し、散水による低減効果として炭化速度を最大で1/6程度までに遅延する効果を確認した。 3.加熱実験により得られた知見に基づいて、集成材内部温度プロファイルに関する一次元熱伝導解析を行った。その結果、散水なしの条件では概ね実験値と一致することを示した。また、水膜を形成した場合には水膜破断メカニズムを明らかにし、解析モデル内に組み入れることによって、再現性を向上できるものと考えられる。
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