研究課題
基盤研究(B)
本研究は、スケルトン・インフィル方式に「まちづくりとの連携」という現代的価値観を取り入れ、周辺地区環境を考慮したスケルトンに対する合意形成を行い計画されたスケルトン賃貸型集合住宅「アーバネックス三条」を対象として、第一に、同プロジェクトにおける合意形成プロセスの分析、第二に、オープンビルディングの主導者の一人、N・J・ハブラーケンMIT名誉教授による「Tissue method」理論を応用することによる空間構造のパターンの分析、第三に、まちづくりと連携したスケルトン型集合住宅の合意形成支援システムの開発を行なうことを目的とする。本研究における地域のまちづくりと連携したスケルトン型集合住宅における合意形成支援システムとは、「価値共有型建築規制・誘導システム」と「建物と空地の関係からみた建築ルール策定システム」から構成される。本年度の成果としては、前年度までの研究で明らかにした「価値共有型建築規制・誘導システム」を踏まえた上で、「建物と空地の関係からみた建築ルール策定システム」の実現可能性について検討を行った。具体的には、京都市都心部の職住共存地区の複数街区を対象に、「元学区」単位の建築ルールとして、(1)高さを緩和して空地を集中させる建築ルール、(2)高さを緩和して空地を分散させる建築ルール(3)通り景観を優先する建築ルール、(4)敷地奥空地を優先する建築ルール、という4つの建築ルールを設定し、各ルールの適合性が低い街区については、「町」単位の建築ルールを新たに策定し、「元学区」単位の建築ルールに重ね合わせるというシミュレーションを行った。その結果、「元学区」単位の建築ルールに「町」単位のルールを重ね合わせいくことで、「元学区」や「町Jというコミュニティの単位と一致しない、「街区単位」や「通り単位」といった空間単位に対して建築ルールを策定する手法を提示した。
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近代の空間システムと日本の空間システムの形成と評価, 日本建築学会近代の空間システム・日本の空間システム特別研究委員会
ページ: 101-102
季刊まちづくり No.16
ページ: 99-101
Architectural Institute of Japan, Spacial Reserch Commitiee of modern spatial system and Japanese spatial system
Quarterly Community Management No.16
Architectural Institute of Japan, Spacial Reserch Commitiee of Reproduction of landscape in Kyoto