研究課題/領域番号 |
16360310
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
柴山 環樹 北海道大学, エネルギー変換マテリアル研究センター, 助教授 (10241564)
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研究分担者 |
木下 博嗣 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40177895)
坂口 紀史 北海道大学, エネルギー変換マテリアル研究センター, 助教授 (70344489)
江藤 剛治 近畿大学, 理工学部, 教授 (20088412)
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キーワード | TEM / 検出器 / 高速カメラ / 点欠陥 / 高分解能 / 動的観察 |
研究概要 |
平成16年度は、これまでに予備実験を行ってきた現有の鉛ガラスにP46-Y3蛍光体を塗布し導電処理を行って現有の透過電子顕微鏡のカメラ室底部に装着し、実際に高速撮影に適用可能な強度、減衰速度で像を取り込むことが出来るか検討した。その結果、カメラ室底部の空間が遮蔽用の鉛等の関係で高さに余裕がないことがわかり、カメラ等の取り合いに当初計画にない改造が必要となった。また、予算の関係からYAG結晶を鉛ガラスに接着しアルミ蒸着あるいはITOコーティングによる導電性処理を行うことは、来年度以降の課題とした。 導電コーティングの膜厚により電子線による発光強度やその減衰能に影響することが考えられるので、マイクログリッド上の金粒子等の標準試料とブランク部を使用し電子ビーム強度と輝度の系統的な実験を行い導電性膜厚のチューニングを行って最適膜厚を決定した。 江藤らが開発した100万枚/sの超高速カメラの受光部はX線に弱いと懸念されるので超高圧電子顕微鏡よりは潜在的なX線の低い現有の高分解能200keV透過電子顕微鏡を使用してこれらの実験を行った。 当初購入予定だったドリフト補正装置については、製作企業の問題から購入を断念し、現有のホルダーより位置決めやトリガー的な使用も可能なピエゾドライブホルダーを購入し、材料の破壊や弾塑性的変形のアトミスティックな現象の試験研究を行った。 本年度の成果は、主に口頭で発表し、論文としては現在投稿中あるいは準備中であるが、本研究で購入した装置等を一部使用して公表した論文等を研究発表として記載する。
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