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2006 年度 実績報告書

光スピン励起を利用した磁性合金へのスピン注入

研究課題

研究課題/領域番号 16360311
研究機関東京工業大学

研究代表者

山崎 陽太郎  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (50124706)

研究分担者 谷山 智康  東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (10302960)
キーワード光スピン励起 / スピン注入 / 磁性金属 / スピンフィルター
研究概要

本研究では、円偏光を直接遷移型半導体GaAsに照射することでGaAs中にスピン偏極電子を励起し、その上に成長した磁性体にスピン偏極電子を注入し、GaAsと磁性体との間のスピン依存伝導について調査することを目的としている。
Fe超薄膜/GaAs、Fe超薄膜/MgO/GaAsエピタキシャル接合試料を超高真空スパッタ装置を用いて作製することに成功した。これらの試料に対して、GaAs基板面に垂直に磁場を印加し、波長800-850nmの円偏光をGaAs基板に照射した。その際、磁場方向と円偏光の進行方向とが平行、反平行の状態に対してそれぞれ、GaAsとFeの間を流れる光電流のヘリシティ依存性を計測した。その結果、ヘリシティ依存光電流の明瞭な磁場依存性を観測することに成功した。次に、磁場印加下におけるヘリシティ依存光電流のバイアス電圧依存性の測定を行った。逆方向バイアスでは磁気円二色性によると考えられる信号が観測された一方で、順方向バイアスでFe超薄膜によるスピンフィルター効果と考えられるヘリシティ依存光電流の特徴的な構造が観測された。しかしながら、スピン選択率は数%程度に留まり、MgOトンネル障壁層の挿入によるスピン選択率の顕著な増大は観測されなかった。この結果は、MgOトンネル障壁層の平坦性やリーク電流の存在によると推察される。更なるスピン選択率の向上のためには、接合界面のより緻密な平坦化とそれにより実現されるスピン偏極電子伝導の制御が必須であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Optically pumped spin polarized carrier transport across Fe wire/GaAs interfaces2006

    • 著者名/発表者名
      T.Taniyama, E.Wada, Y.Yamazaki
    • 雑誌名

      J. Appl. Phys. 99・8

      ページ: 08T307-1-3

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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