研究課題/領域番号 |
16360312
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
石黒 孝 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10183162)
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研究分担者 |
濱崎 勝義 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (40143820)
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10231854)
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キーワード | 太陽光 / メゾスコピック構造 / 太陽電池 / 色素増感太陽電池 / 表面凹凸 / 太陽光エネルギー変換 / 光触媒 / ナノ構造 |
研究概要 |
本研究では色素増感太陽電池システムのエネルギーフローに注目し、特に入射光に対し光学的整合をとった新しいメゾスコピック凹凸・光整合電極を提案し、その最適化を目指している.そのためにメゾスコピック構造(凹凸表面構造、超微粒子・ポーラス膜構造)の機能を融合した階層的メゾスコピック構造を創出し、高効率化を図ることを目的としている.そこで平成18年度はメゾスコピック構造創出のための以下の項目について研究を遂行した. ・反射防止膜の作製 反射防止膜としてのメゾスコピック凹凸表面構造のある不完全に窒化したスパッタAl-N膜を成膜し、これを純水中で煮沸することで透明化を実現し、ガラス基板窓材自身よりも高い透過率を示すことを確認し、その成膜条件、水熱反応条件を適正化する事ができた. ・下部光反射Al電極膜の作製 平坦なPt厚膜に比べて平坦なAl膜の上に薄いPt膜を被覆することで高い全反射率を実現できた.しかし凹凸のあるAlを下地とするPt膜被覆は吸収を助長する結果となった.電気的及び光学的観点からの比較検討が必要であることがわかった. 以上により、色素増感太陽電池の受光窓における高効率化の可能性を示すことができ、下部電極におけるメゾスコピック表面構造と光学的特性との関連を明らかにする事ができた. 更に、これらの結果を踏まえて色素増感太陽電池を試作し、ソーラーシミュレータを用いた発電実験を行った.メゾスコピック界面ごとの優位性は明らかであるが、TiO_2焼結体部の再現性改善が必要であることがわかった.
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